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【職業は映画監督と米農家】「侍タイムスリッパー」安田淳一監督、預金残高7000円になっても譲らぬ矜持

映画.com / 2024年10月2日 19時0分

■池袋シネマ・ロサで上映することになった経緯は?

――昨年12月に川崎市で上映された時には、まだ劇場も決まっていなかったと聞きました。それこそ「拳銃と目玉焼」も「ごはん」もシネコンでも上映されたわけなので、最初からシネコンという選択肢もあったのではないかと思ったのですが、池袋のシネマ・ロサで上映することになった経緯は?

 安田:2023年の10月14日に、完成した映画を京都国際映画祭で上映したのですが、その時にお客さんがすごくゲラゲラ笑ってくれて。最後はものすごい熱狂的な拍手をくださった。これはもしかしたら「カメ止め」上映時の客席みたいな現象がここでも起こっているのではないかという感触があったんです。ただその時は明確にどういう方向に持っていこうか、というのは迷っていました。

 それこそミニシアターで上映してもらうか、シネコンで上映してもらうか悩んだのですが、その時に「みぽりん」の松本大樹監督が、「安田さん、面白いのができたと思うなら、1回、シネマ・ロサさんで上映してもらって。そこで評価されてからシネコンやほかの劇場に持っていくという流れが一番スマートでやりやすいんじゃないか」と言ってくれて。それならばということで、ロサの担当の方に映画を観てもらいました。すぐにぜひやらせてほしいとお返事をいただいて、上映してもらえることになりました。

――シネマ・ロサの方とはどのような話があったのでしょうか?

 安田:担当の方とはZoomで打ち合わせをしたのですが、ロサとしては今年の「インディーズフィルム・ショウ」(※シネマ・ロサでインディーズ映画の注目作を上映する人気の特集上映プログラム)の大推薦作品として展開していきたいと。それも単なるヒットを狙うのではなく、大ヒットになるよう取り組んでほしいと言われました。具体的に何をするのかと聞いたところ、ほかの作品では、映画を観たお客さんにチラシを配ったりしていると言われて。ただこの映画に出ている人も、ある程度のベテランの方々なので。さすがにその方たちにチラシを配りましょうとはなかなか言えない。ただ僕自身はそういうのは全然平気だったので、「インディーズフィルム・ショウ」を観たばかりのお客さんに劇場の出入り口でチラシを配っていました。映画館の方でも予告編をけっこう流してくださっていたこともあり、反応も良くて。「絶対に観に行きます」と言ってくださる方も多かったですね。

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