【職業は映画監督と米農家】「侍タイムスリッパー」安田淳一監督、預金残高7000円になっても譲らぬ矜持
映画.com / 2024年10月2日 19時0分
■「もう5回目です」 劇場にもお客様にも恵まれた
――そんなロサでも初日満席スタートを切って、その後も満席の回も続出したと聞いております。監督は、映画を上映した後のお客さんのお見送りなどもやられていたそうですが、反響はどうだったんですか?
安田:僕らも一般の映画館のことしか知らないわけなので、シネマ・ロサにどんなお客さまが来るのかよく分かっていなくて。ロサのお客さまは何回も映画を見て、応援してくれると聞いたのですが、そんなに何回も映画を観てくださるんだろうかと半信半疑でした。でもお見送りをしていくと、「もう5回目です」「6回目です」といった具合に声をかけてくださる方がいっぱいいて。
大手のシネコンさんで上映していただくことになったのも、編成担当の方や、配給のギャガの方たちが実際にロサに足を運んでくださった。そこでお客さんがゲラゲラ笑っていて、舞台挨拶もないのに拍手が沸き起こった様子を目の当たりにされた。これは! ということで声をかけてくださったんだと思うんです。やはりロサで大喜びしているお客さまと一緒に鑑賞してもらったのが良かった。劇場にもお客さまにも恵まれたなと思いますし、それは本当に幸運な環境だったなと思います。撮影スタッフもすごく献身的だったし、俳優さんたちにも恵まれた。そして劇場、配給、お客さんと、本当にいろんな方に助けていただいたなと思います。
■「拳銃と目玉焼」「ごはん」での反省
――とはいえ今回の成功も、シネコンでも上映された「拳銃と目玉焼」「ごはん」での経験値があったからこそではないかと思うのですが。
安田:両方ともターゲットを絞りすぎていました。過去の作品も東京の単館から始めていたらまた違った展開もあったかと思いますが、「拳銃と目玉焼」の時は宣伝費もほとんどないのに、やみくもにシネコンでかけていただいた。そういうめちゃくちゃなやり方だったから、そりゃコケるわな……、というのは後から冷静に考えたら分かる(笑)。「ごはん」の時も宣伝費はほとんどなかった。4年かかって、ようやく回収することができました。
――「ごはん」の口コミもSNSだけでなく、シニア層が新聞の投書などで広がったというのも、興味深いですね。
安田:それはありましたね。ただ36カ月上映してようやく回収できたというのも、商売としてうまいやり方ではない。それでもまあまあかな、と思っていたところに「カメ止め」のブームがあったので、いろいろと思うところもありました。みんな笑える映画が大好きなんだなと思いました。過去のプロモーションにしても、作品の中身にしても、反省するところは反省して、次に生かしたというところはありましたね。本当に「カメ止め」がなかったら絶対にここまでは来られなかったと思います。
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