1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

【職業は映画監督と米農家】「侍タイムスリッパー」安田淳一監督、預金残高7000円になっても譲らぬ矜持

映画.com / 2024年10月2日 19時0分

――ですが、それこそさっきの通帳残高が7000円になったというのもそうですが、そのポリシーが逆に監督自身を苦しめているということは?

 安田:これは結局、監督自身も同じことなんです。監督が楽して撮ったやつは駄目なんですよ。やはり資金がない者が商業映画のクオリティを目指すなら、もう駄目というくらいにまで自分を追い込まないと。お客さんを喜ばすのはそんなに簡単なことじゃないんですよ。それくらいしないとお客さんには届かないんじゃないかなという感じはあります。

 ただこれだけやっても運任せの要素が多すぎる。だからいくらヒットしてほしいなともくろんでつくっても、目論見通りに作品が軌道にのる確率は、今回の作品でも自分の肌感覚としては1割以下だと思います。その1割以下に全財産を突っ込むわけやから、そんなもん商売でもなく、ギャンブルですよね。だから本当に今回は運が良かっただけだと思っているので、どうしてもドヤ顔する気にはなれないんです。本当にいろんな方に助けていただいてここまで来たという実感が大きいです。

――それこそ山口馬木也さんや冨家ノリマサさんなどは、「監督にはヒドい目にあった」と笑い話のように話していますが。

 安田:それはお互いさまですよ(笑)。確かに現場ではぶつかり合ったり、話し合いを通り越してケンカの域に入ったりもしました。でもそれはみんな、この映画を面白くするにはどうしたらいいか、という感じで、同じ方向を向いたからだと思います。だから今は笑い話というか、今のほうが仲はいいですね。

――今回のヒットを受けて。次回作などを含めた安田監督の今後に注目が集まると思いますが、今後の展望はどう考えていますか?

 安田:まずは農家として、ちゃんとしたお米をつくれるようになりたいというのもありますし。映画やドラマの企画も何本か温めているものもあるので、そういうお話があった場合にはいろいろ提案をしていきたいと思う。それと僕は「男はつらいよ」が大好きなので、いつか山田洋次監督に「侍タイムスリッパー」を観てもらいたいなというのは夢としてあります(笑)。寅さん、最高!

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください