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【推しの子】実写化は本当に“大丈夫”なのか? 不安な原作ファンがプロデューサーにガチ質問してきた

映画.com / 2024年12月7日 12時0分

 井元隆佑プロデューサー(以下略):実写化の企画コンペ(※編集部注:複数社が実写化を提案し、そのなかから東映が権利を入手した)の段階で、赤坂アカ先生&横槍メンゴ先生&集英社さんサイドには「映画+配信ドラマの構成でいきたい」とはお伝えしていました。

 映画1本分でダイジェストのように描くのではなく、1巻で提示された謎を、ドラマと映画でしっかり回収できるところまで描きたい、という想いは最初からご理解いただけたかと思っています。

 おふたりの本作への関わりですが、企画の最初から「赤坂先生に脚本をチェックいただきたいです」と、早々にこちらからお願いしていました。ちなみに、ちょうど原作が4年半の連載に幕を閉じましたが、このクライマックスへの流れは2年前からお聞かせいただいていまして……。

――結末を2年前から知っていたんですか!?

 はい、「とんでもないものを聞いてしまった……」と衝撃を受けましたし、その際に「企画コンペで提案したドラマと映画で描く構成は間違ってなかった」とも思えて嬉しかったです。そこからは改めて両フォーマットで描きたいことを整理する作業でした。

 クライマックスへの流れを知ったうえでドラマ・映画の行き先を決められたのは本当に大きかったです。「であれば、ここはこういう風にしたい」と、赤坂先生と打ち合わせながら、物語構成やキャラクターの感情面などを作っていけましたから。

 一方で、横槍メンゴ先生にはアイドル衣装周り等のデザイン面や、B小町の楽曲についてやり取りをさせて頂きました。おふたりのおかげで、本当に心強かったです。

――ドラマ・映画の物語は、原作のエピソードのすべてを描いているのでしょうか? 大きな変更点はありますか?

 ストーリーは、赤坂先生の物語を忠実に描くことを徹底しつつ、構成には挑戦となる要素を組み込みました。配信第1話で“転生前”をあえて一度飛ばしたのは大きな賭けです。その分、映画ではしっかりと表現しています。

 更に我々の強みとなるフィールドを駆使して、ドラマ8話と映画1本で物語のクライマックスまで描いています。

 一方で、ストーリーの“流れ”は原作に沿いつつも、ディテールでは、どうしても変更や削らないといけない部分がやはり出てきてしまいました。ですが、赤坂先生からは何度か「面白ければOKです」と言っていただけていました。

 そのうえで、どうしても取捨選択しないといけないことが、本当に一番つらかったです……。例えば「深掘れ☆ワンチャン!!」のパートは圧縮していたり、ほかにも「このセリフは入らないな」「このシチュエーションは、整合性を取るために省かなきゃいけない」とジャッジしたり……大好きな作品だからこそ、原作のエピソードやシーンを全部描きたいんですが、泣く泣くカットすることが何より心苦しかったです……。

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