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【推しの子】実写化は本当に“大丈夫”なのか? 不安な原作ファンがプロデューサーにガチ質問してきた

映画.com / 2024年12月7日 12時0分

 一番悩み、かつこだわった部分でいうと「横槍メンゴ先生の美しい作画をどう現実のビジュアルで映像化するか」でした。【推しの子】以前から存じ上げている、大好きな作家さんですから。

――ドラマ・映画の一部を先んじて拝見しましたが、赤ちゃん時代のアクアとルビーがヲタ語りをしたり、ぴえヨンが出てきたり、アクアの目に光が宿るなど、原作で印象的だった、しかし実写化が難しそうな細やかな演出も、今回はあえて描写していますよね。シーンの再現に関しては、どういったスタンスだったのでしょうか?

 様々な意見があるのは承知の上ですが、私がいちファンとしてやってほしいと思うところはできる限り実現を目指しました。一方で先ほども言ったとおり、「ここは難しい」と思うところに関しては、冷静に判断するようにはしていました。とはいえそれでも、個人の気持ちとしては泣く泣く落としたセリフやシーンばかりです。

 そのうえで、ひとつ印象的だったことが、撮影現場での出来事です。原作でアクアと有馬かながキャッチボールをするシーンの「アクアとするのが初めて」というセリフは、ひとつのシーンとしては情報量が多すぎると感じて、脚本からは苦渋の想いで一度、外しました。

 ところが現場に行くと、有馬役の原菜乃華さんが、そのセリフを“復活”させてくれたんです。彼女のアドリブです。シーンとしてもしっかり成立していましたし、泣く泣く落としたところを、原菜乃華さんが補完してくれました。ほかにもアクアが、有馬をB小町に勧誘するシーンは原作どおり「有馬に片膝ついて頼む」ようにしてくれたり、原作を読みこんだ役者が芝居で脚本を補完してくれる機会もありました。

 とにかく【推しの子】好きが集まり、キャラクターに注ぐ愛情を、一つ一つの芝居やシーンで表現した結果、実現できたことが本当に多くあります。

――キャスティングの判断基準に「【推しの子】ファン」があったのでしょうか。

 もちろんありました。スミスさんと松本花奈さんの監督陣をはじめ、スタッフィングにおいても重視したポイントです。

 キャスティングに関してはひとつ、原作好きのほかに、本人のバックグラウンドや素養を非常に意識しました。まさに芸能界に身を置くキャストの皆さんが、生身の人間として演じるからこそのリアルさの追求の為です。これは実写ならではと、感じました。有馬かなだったら天才子役として若くして成功した方がいいと思い、原菜乃華さんにオファーしました。

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