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【上質映画館 諸国漫遊記】名古屋で<高品位>に映画を鑑賞するなら絶対のおすすめ ミッドランドスクエア シネマ/粋 Siko至高スクリーン

映画.com / 2025年2月9日 15時0分

▼ベリリウム振動板&5ウェイスピーカーという特別な音響設備を導入

 「MIDLANDQUALITY SOUND SYSTEM 粋」の概要を簡単に紹介するが、本システムが導入された背景について少し触れたい。

 ミッドランドスクエア シネマでは、独立系のシネコンらしく、配給グループの枠にとらわれずに、多種多様な映画、そして音楽ライヴ作品を積極的に上映している。特に音楽ライヴ作品上映にも注力していることが本シネコンの大きな特徴のひとつである。こうした音楽ライヴ作品は、ODS(Other Digital Stuff)と呼ばれ通常の映画上映とは区別されている。ロックバンドやアイドルグループ、K-POPなどのコンサート映像にとどまらず、ブロードウェイ・ミュージカル、シネマ歌舞伎など、実に多彩なジャンルの作品を映画で体験できる場として、近年多くのファンを喜ばせていて、映画興行の重要な柱にもなっている。ミッドランドスクエア シネマは、単に名古屋駅前の有力映画館という存在を超えて、ODS上映にも注力することで、映画を含めた「総合的な映像作品上映劇場」としての価値を訴求している、そんなシネコンなのである。

 ところで、現代の映画作品のほとんどは、「5.1ch(ゴーテンイチ・チャンネル)」あるいは「7.1ch(ナナテンイチ・チャンネル)」、あるいはそれの上位規格である「ドルビーアトモス」などの、いわゆるサラウンド音声で作られている。だが、ODS作品の多くは、サラウンド音声ではなく、ステレオ2ch音声で作られていることが多い。こうしたODS作品を日常的に上映しているミッドランドスクエア シネマでは、サラウンド再生のみならず、2ch再生での品位向上の必要性を常々感じていたそうで、それが「MIDLANDQUALITY SOUNDSYSTEM 粋」導入のひとつの動機にもなったとのことだ。

 「MIDLANDQUALITY SOUNDSYSTEM 粋」では、前述の通り<Siko 至高>と<Kodo 鼓動>の2種類で構成、それぞれスクリーン1とスクリーン8で展開されている。今回体験したのは、スクリーン1の<Siko 至高>で、その技術的な特徴は次の通り。①「5ウェイスピーカーシステム構成」、②「ベリリウム高域ユニット搭載」、③「ハイパワー、ハイクォリティアンプ駆動」である。

 具体的に紹介しよう。①「5ウェイスピーカーシステム構成」とは、音の帯域を5つ(低音/中低音/中音/高音/超高音)に分けて再生するスピーカーを採用しているということ。「5ウェイ」とはなにか。「2ウェイ」と呼ばれるスピーカーでは、音をふたつの帯域、つまり低音と高音に分割して再生し、低音から高音までの再生帯域を拡大する、「5ウェイ」では音を5つに分けて再生する仕組みとなる。音の分割数を増やせば増やすほど、帯域ごとに最適化されたユニットを使うことができ、音の再生帯域を拡大しつつ忠実度を高めることが「理論的には」できるが、一方で、スピーカーユニットの数が増えるため、ユニットのコストが増える/駆動するアンプの数も増える/音響設定が飛躍的に難しくなる。

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