1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

【上質映画館 諸国漫遊記】名古屋で<高品位>に映画を鑑賞するなら絶対のおすすめ ミッドランドスクエア シネマ/粋 Siko至高スクリーン

映画.com / 2025年2月9日 15時0分

 映画館では2ウェイないしは3ウェイスピーカーが使われることがほとんどである。ごく一部のこだわりの音響設備を導入したシアターであっても4ウェイスピーカーシステムがせいぜいである。マニア向けの高級家庭用オーディオスピーカーであっても、2ウェイあるいは3ウェイスピーカーという構成が主流で、4ウェイや5ウェイスピーカーは稀有な存在だ。要は劇場用/家庭用を問わず、スピーカーの5ウェイ化は、高音質を獲得するためのある種の理想的な手法ではあるが、費用がかさむ、使いこなしが難しい、という課題があって一般的ではない。

 そんな中で、ミッドランドスクエア シネマが、なぜ5ウェイスピーカーを導入したのだろうか。それは、ホームページで謳われている、開発の3つのキーワード「忠実」「迫力」「緻密」から読み取れる。曰く「クリエイターの想いを忠実に描く出すために、<最高性能のユニット>を<超ワイドレンジ>で使い<艷やかな声>と<パワフルかつクリアーな低音>を引き出す」ための手段として「5ウェイスピーカー」を開発/採用したとある。高品位な音響再生が欠かせない最新ハリウッド映画はもとより、音楽ライヴ作品をODS上映する際に重要な要素だったとも想像できよう。<Siko 至高>では、そんな特別な5ウェイスピーカーをスクリーン背後に3基、L(レフト)/C(センター)/R(ライト)の3チャンネル分が新設された。

 ②「ベリリウム高域ユニットの搭載」も注目ポイントだ。ベリリウムは、高域用ユニット素材としては「軽くて硬い」という最適な特性を備えているが超高価な素材である。家庭用超高級スピーカーでも使われる例もあるが、非常に高価な製品だけに限られているのが実情だ。しかも劇場環境では不特定多数に向けてハイパワーで長時間使うという難しさも加わるため、ベリリウム素材は、映画館用スピーカーとしては、筆者が知る限り「TAD」というパイオニア由来の業務用シアターシステム、そして2023年4月に開業した109シネマズプレミアム新宿くらいでしか用いられたことがない。そうした特別な素材のスピーカーユニットが<Siko 至高>で採用されたのである。これは、現状では劇場前に大書して訴求してもいいレベルの一大特徴である。なお、高域に対応する低域ユニットも18インチ(46cm)という巨大ウーファーをダブルで搭載、こちらも超強力な仕様となっている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください