戦後70年、会田誠×椹木野衣が日本絵画史から抜け落ちた「戦争画」と向き合う【NADiffオススメBOOK】
FASHION HEADLINE / 2015年7月23日 20時30分
各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・清澄白河の支店、「ナディッフ コンテンポラリィ(NADiff contemporary)」(東京都江東区三好4-1-1 東京都現代美術館内)です。
■『戦争画とニッポン』会田誠 × 椹木野衣
美術批評家の椹木野衣が、「戦後70年の年に、日本の戦争画ともう一度、向き合いたかった」ことを理由に、90年代半ばに連作「戦争画RETURNS」を発表し、その後も社会や政治に痛烈な批判を投げかける作風で常に注目されている現代美術家の会田誠を迎え、日本絵画史から抜け落ちた「戦争画」について語り合う。
幼い頃に読んだ漫画『はだしのゲン』や、近くの神社で目にした傷痍軍人など、60年代生まれの2人にとっての戦後の記憶。そして、なぜ優しい戦争画が多いのか? なぜ戦争画は油彩で描かれたのか? なぜ戦後に圧倒的に裸婦が描かれたのか? 他、死者を描く事を禁じられていた当時、唯一それを許され、軍に貢献しつつも日本を去った、画家・彫刻家の藤田嗣治についても再考する。
本来、芸術とは無縁のはずの勝ち負けが存在する戦争。そこにはどんな状況でも懸命に制作に向き合おうとする宿命を負った多くの画家の姿があった。「あの時代に生まれていたら僕は戦争画を描いていただろうか?」、「これからふたたびあのような時代になったら自分は戦争画を描くだろうか?」、会田誠は自問する。
戦後70年を迎えるこの夏だからこそ読んでおきたい、日本の戦争画を改めて知るきっかけとなる1冊だ。
【書籍情報】
『戦争画とニッポン』
著者:椹木野衣 × 会田誠
出版社:講談社
言語:日本語
ソフトカバー/144ページ/A5
発刊:2015年6月23日
価格:2,000円
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