「結婚」なんて古い!? フランス女性に聞いたリアルな恋愛観
FASHION HEADLINE / 2019年2月7日 15時0分
パリ在住の私が久々に日本へ帰省すると「結婚は? 子供は? 彼氏いないの!? 」と、フランスでは一切聞かれることのない質問が飛んでくる。29歳という年齢もあってか、同世代の独身の女友達は何かと「結婚」のワードを口にする。まるで結婚が人生の幸福を左右するすべてかのように話で進んでいくことにどうも違和感しかない…。たった数年前までは「結婚よりも仕事! 」と一緒に夢に向かって切磋琢磨していた女友達でさえ変わってしまい、どこか寂しい気持ちになった。人生を共有する相手がいることや、愛する人と支え合える生き方はロマンティックだと思うけれど、形式的な“結婚”という戸籍上での契約には何の魅力も感じない私。日本では少数派かもしれないけれど、恋愛大国フランスではそのような考え方を持つ女性はかなり多い。
「愛し合っているならそれだけでいいじゃない。どうして世の中に宣言し、契約を交わす必要があるの? 」とパリジェンヌのファニーは笑いながら結婚観について話す。「幸せになるための結婚なんて存在するのかしら。そんな幻想から早く抜け出した方が、ずっと幸せになれると思う」。彼女は8年間ワインの勉強をして、いくつかのバーで働いた後、1年半前パリにバー「ラ・ドゥモワゼル(La Demoiselle)」をオープンさせ、ほぼ一人で店を切り盛りする35歳のビジネスウーマンだ。ちなみに店名はフランス語で「未婚女性」を意味する。今は1年付き合っているパートナーと同棲中で、その前は6年という長い期間付き合った彼氏がいたそう。「結婚をしたいと思ったことはない、必要性を感じないから。感情を共有し、苦しい時支えになり、ともに愛を育んでいける相手に、それ以上何かを求めようと思わないわ。紙切れよりも、心の繋がりの方がもっと大切」と話せば話すほど説得力があるファニー。同世代でも結婚をしていない人はとても多く、家族や親戚に結婚しないことを咎められることは一切ないそう。「結婚歴・離婚歴・子供の有無によってその人への見方が変わったりはしない。“個人主義”なフランスでは、そんな表面上のことはあまり気にしないのだと思う。そんなことよりも、仕事やプライベートどんなシチュエーションでも、相手を知っていく中で、自分が相手をどのように感じるかの方が重要だから、未婚か既婚かなんて大したことじゃない」。
フランス女性が持つ恋愛観を語るうえで、“個人主義”というワードを外すことはできない。それは決して一匹狼のような孤独を意味するものではなく、自分の意見を持ち、自分の足でしっかりと自立した生活を送ることが出来るといった、独立心と責任感を持った考え方に基づく。「精神的、金銭的に自立した二人の大人がパートナーしての意思を持ち、助け合って生きていくというのはとても現実的だと思う。永遠の愛を誓ったとしても、絶対的に将来に保証があるわけではない。先は何があるか分からないけれど、“今”をともに生きることの方がずっとロマンを感じるの」。同棲中のパートナーとは、収入の差にかかわらず対等な関係を築くために、家賃や生活費すべて五分五分だという。フランスに事実婚、離婚夫婦、晩婚が多い背景には、フランスで女性の社会進出が進んだことが要因にあるとファニーは説明する。「祖母の世代(80代以上)は、女性は学業よりも、家庭と子育てに専念することが当たり前とされていた。母の世代(50代)から女性も学業を修め、社会に出られるよう変化していった。現在では、フランスは社会的に男女同権、むしろ女性の方が男性よりも優れていると認められている分野もたくさんあるわ。祖母は私を含め10人孫がいるけれど、誰一人として結婚していないことに不満のようだけれど、“個人主義”や仕事第一の考え方には同感みたい」。
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