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東京都の最低時給は1013円なのに、募集は900円。これってどうなの?

ファイナンシャルフィールド / 2020年1月7日 10時0分

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2019年に東京都の最低時給は、ついに1013円と大台を突破しました。家計の足しにアルバイトをしようと思ったけれど、掲示してある時給が最低額を下回っている場合、思いとどまる理由になりがちです。当初の気持ちに正直に働くべきか、ほかの職場を探すべきか迷いどころです。  

就労開始時は最低時給を下回ってもやむを得ない

最初に、最低賃金を下回った時給を提示された場合は「労働基準法違反か?」という疑問がありますが、最低賃金を一律に適用するとかえって雇用機会を狭めるおそれなどがあるため、使用者が都道府県労働局長の許可を受けることを条件に個別に最低賃金の減額の特例が認められており、その特例の中に「試の使用期間中の方」というのがあります。
 
ですから、東京都の場合、最低時給1013円を下回ったからといって応募をやめる理由にはなりません。
 

時給900円の仕事をあきらめれば、さまざまな状況のスタートには立てない

次に本質的なこととして、時給900円を「家計の足しにならない」と考えて応募をやめてしまうということは、就労そのものをあきらめることになります。
 
就労によって得られるメリットは単に賃金だけではなく、周りの人や先輩からの生きたアドバイスや生活上の知識、ネットでは手に入らない情報、何より就労という経験を積むことでもっと時給の高い仕事へ応募するスキルを蓄積することになります。ポテンシャルが上がります。ここで仕事をあきらめるということは、これらのポテンシャルはゼロのままです。
 

時給900円をあきらめることは、1800円以上のマイナス

時給900円だからといって、応募をあきらめることで、余った時間に何をするでしょうか? 特にすることもなく、目的もなく何となく買い物をする、外食をするという「意味のない出費」をしてしまうかもしれません。
 
意味のない出費は、目的がないので歯止めがなくなりがち。本来就労で得られたであろう900円が得られないばかりか、それと同額あるいはそれ以上の出費を考えれば1800円以上のマイナスになる可能性があります。
 

時給900円の仕事をあきらめたら5年後には540万円のマイナス

「ちりも積もれば山となる」。例えば1日5時間、1週間5日間で1月20日間働いたとして1ヶ月で9万円、1年間で108万円、5年間で540万円が家計のプラスになります。これに、目に見えない副産物である情報や新しいチャンスの可能性を加えると、もしかしたら1000万円以上の価値になるかもしれません。
 
そう考えると、目先の時給で電卓をはじくのではなく、長い時間軸で考えてみるべきです。「やる」「やめる」の二択の場合は、取りあえず「やる」に取り組んでみてはどうでしょうか。「やめる」のはいつでもできます。
 
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者

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