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「普通の選手じゃない」ブラジル人DFの帰還 川崎同僚が語る凄み「Jリーグでトップ」

FOOTBALL ZONE / 2024年4月4日 13時20分

■川崎は横浜FMと0-0 2試合連続のクリーンシート

 川崎フロンターレは4月3日、J1リーグ第6節で横浜F・マリノスと対戦し、0-0と引き分けた。後半には数的不利となる危機に直面したものの、2試合連続でクリーンシートを達成し、開幕当初から深刻な問題となっていた守備面で大幅な改善を示している。その中心にいるのは、負傷から復帰を果たしたブラジル人DFジェジエウだ。

 川崎は開幕節の湘南ベルマーレ戦(2-1)で白星スタートを飾ったものの、第2節のジュビロ磐田戦では大量5失点で4-5と競り負けると、第3節京都サンガ戦(0-1)、第4節鹿島アントラーズ戦(1-2)と泥沼の3連敗。開幕4試合で合計9失点を喫する状況で、今季早々に守備の脆弱さを露呈する格好となった。

 それでも、第5節のFC東京戦からフォーメーションを4-3-3システムから4-2-3-1システムに変更すると、明確な守備の改善に成功し、3-0と快勝。今節の横浜FM戦でも引き続き新システムで臨み、勝利には至らなかったが、強力なアタッカー陣を相手に無失点に抑えている。システム変更により守備の枚数に余裕ができたこと、各選手の役割が整理されたことが非常に大きいが、やはり際立った存在感を発揮しているのはジェジエウと言うべきだろう。

 先発した鹿島線では負傷明けの復帰戦だったこともあり、フルコンディションとは程遠いパフォーマンスだったものの、FC東京戦では相手攻撃陣に決定機を許さぬ傑出した守備力を発揮し、横浜FM戦でも攻め込まれながらも、クロスやロングフィードに対し、対処の難しい戻りながらのバックヘッドでのクリアを幾度となく見せ、ゴールを死守していた。また、センターバック(CB)でコンビを組むDF高井幸大がデュエルで思い切って勝負できるよう、カバーリングのサポートも終始怠らなかった。

■ジェジエウは「フィジカルスピードがJリーグでトップ」

 19歳の高井は2試合連続でジェジエウと同時起用でピッチに立ち、いずれも無失点で終えている。試合後、ジェジエウの存在感について尋ねると、「彼がいることで下がらない守備ができる。カバー能力とフィジカルが圧倒的な存在」と語り、「(ジェジエウとの)役割分担があるわけではないが、ボールサイドに強くいくところとカバーリングのところはうまく連携できている」とパートナーシップに手応えを覗かせていた。

 また、守備的MFとしてジェジエウの前方でプレーするMF橘田健人は「圧倒的なフィジカルの強さがあり、スピードもあってカバーリング能力も高い。ジェジエウがいることで、強気のライン設定ができて、ラインが高くなることでコンパクトなサッカーをすることができている」と絶大な信頼を示し、「改めてすごい選手だなと。フィジカルとスピードがJリーグでトップだと思っているし、このチームに加入してから、ジェジエウは普通の選手じゃないと感じていた」と舌を巻いていた。

 今季スタートダッシュに失敗した川崎ではあるが、頼れる“救世主”ジェジエウの帰還が反撃の狼煙となりそうだ。(城福達也 / Tatsuya Jofuku)

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