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ぴいぷる 石橋凌 反戦…究極のラブソング「売れるためにやってるんじゃない。正直に歌ってきただけ」ジョン・レノン、ボブ・ディランのように

zakzak by夕刊フジ / 2024年4月26日 11時0分

石橋凌(三尾郁恵撮影)(夕刊フジ)

わけあって撮影時は自身初という金髪だった。それがまたバッチリ似合っているのだ。それにしてもハマりすぎていて、ちょっとおっかないですね?

「そうですか? 67歳にして初めて染めたんだけどね。読者の方も写真を見て、びっくりしているかもしれないね(笑)」

デビュー45周年を迎え大御所といわれる世代になったが、「自分が幼い頃に思い描いた音楽家像や俳優像にはなかなかたどり着かない。それでもファンの人たちがいてくれたので、今でもまだ歌えているし、映画やドラマに携われているのは本当にうれしいですよね」と謙虚に振り返る。

そして、その節目の年に、27日の東京公演から全国ツアーをスタートさせる。今でこそ、俳優としての姿もすっかり見慣れたが、やっぱりロックボーカリストなのだ。

「俳優業で映画やドラマの現場にいることも楽しいんですけど、やっぱりステージで歌を歌うというのは、本当に楽しくて幸せな時間ですね。別に卑下していうわけじゃないんですけど、この45年間で1曲も世にいうヒット曲ってないんですよ。ただ自分が歌ってきた歌を、ライブで皆さんがいまだにちゃんと一緒に歌ってくださるのを目の当たりにすると、本当にやっててよかったっていうか、意味があったんだと思えるんですよね」

社会派といわれた「ARB」。メッセージ性の強い楽曲を送り出してきたのはわけがある。

「幼少の頃に聞いていた欧米のミュージシャン、特にジョン・レノンやボブ・ディランって、1枚のアルバムにラブストーリーだけじゃなく、友達の歌、家族の歌、社会で起きている出来事、戦争の歌まで、さまざまなテーマが共存しているんですよ。それが日本ではなかなか難しいわけです。バンド(ARB)はよく社会派バンドと言われましたが、それが日本では、イコール売れないバンドなんですよ。もちろんラブソングは大事ですが、僕は戦争の曲も究極のラブソングだと思っています。誰かのことを思うからこそ、戦争って絶対ダメだと歌うんです。でも、日本ではそれがなかなか受け入れられないんです」

余白残して問いかけたい

それでも歌い続けたのには強い思いがあったからだ。

「デビュー当時は、よく業界の人や事務所の人から、そんな歌を歌ってもね、日本じゃ売れないよって言われましたよ。でも、売れるために音楽やってるんじゃないんですよ、僕は。反戦とか偏った思想を扇動してるわけでもない。正直に歌ってきただけなんです」

正直な思い。それは中学に入ったときにまでさかのぼる。中学1年生のとき、父親が病気で死去した。その後、母親は「(父は)二度の出征で心身ともに疲弊していた。早死にしたのは戦争のせいだ」とずっと言っていたという。

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