ぼちぼち話題の画像共有SNS 『Pinterest』って何ができるの?
ガジェット通信 / 2012年3月19日 19時0分
近ごろ、『Facebook』のタイムラインに、『Pinterest』からの投稿を表示させている人が増えてきましたね。3月14日には、ネットレイティングスが「アメリカでは2012年1月の訪問者数が1600万人を突破した」とするデータを発表。ヨーロッパ諸国でも、飛躍的にユーザー数を伸ばしています。
国内では、日本語対応されていないこともあり、まだ月間数万人程度に留まっていますが今後の成長が注目されているところ。「名前は聞いたことあるけど何ができるわけ?」とモヤモヤしているみなさん向けに、『Pinterest』にできることをざっくりまとめてみました。
●『Pinterest』って何?
『Pinterest』は2010年3月にアメリカで立ち上げられた画像共有をメインにしたSNS。興味を感じたこと(interest)をボードに「ピンする(pin)」感覚で使うという意味を込めて「Pin+interest」で『Pinterest』と名づけられました。2011年8月に雑誌『Time』が「2011年のベストウェブサイト50」に選んだことから広く普及。ユーザーの7割以上が女性ということも大きな特徴です。
現在は招待制ですが、誰かに「招待」してもらわなくてもトップページからメールでリクエストを送ると、約1日ほどで登録が可能になります(2012年3月)。『Facebook』を使っている人は、アプリ連携すると『Pinterest』を使っている友達を自動的にフォローできるのでひとまず登録して友達の使い方を参考にしてもいいでしょう。
●『Pinterest』で何ができるの?
『Pinterest』でできることは、主に「画像共有」「画像による情報ストック」と、ユーザー間のフォローによる情報収集とコミュニケーションのふたつに分けられます。ユーザーアクションのキーとなるのは、『Pinterest』上では「Pin(ピン)」と呼ばれるユーザーが集めてきた画像です。
ボードを作る
『Pinterest』上のボードは、自分でテーマを決めて作る「カテゴリー」だと考えてください。「インテリア」「ガジェット」「好きな食べ物」など名前をつけて、関連した画像をピンしていきます。『Facebook』の「写真アルバム」にもちょっと近い感覚です。
ピンする画像は、自分で撮影したものをアップして「家族アルバム」というボードを作ってもいいですし、他のサイトからピンしてもよいです。また、フォローしているユーザーがピンしている画像に「RePin(リピン)」して自分のBoardに持ってくることも可能。このあたりの感じは、『Tumbler』の「Reblog」によく似ていますね。
ボードの使い方
ボードの使い方は、食べ物や旅行の写真をアップロードしてまとめるブログ風の使い方のほか、欲しいアイテムをまとめて整理する「メモ」的な使い方もされています。たとえば「入学式に必要なもの」というボードに「ランドセル」「お弁当箱」などの候補をピンしていくというやり方です。ちょうど、リビングや台所の壁にメモを貼り付けておく感覚で、備忘録を作っていくというわけです。
ボードは、指定したフォロワ―と一緒に作ることも可能。たとえば「○○さんの結婚式」というボードを作って、二次会の準備に必要なものをピンして集めておくというような使い方もできます。通販サイトなどからピンした画像は、自動的に元ページにリンクが貼られているので欲しい時に購入ボタンを「ポチ」っとしにいけるのも便利です。
ユーザーと交流する
『Pinterest』上のユーザー間交流は、特定のユーザーをフォローしてアップデートを見る(ボードごとのフォローもOK)、いいなと思った商品に「いいね!(Like)」やコメントをする、誰かのピンを自分のボードにリピン(Repin)するなどで行います。
「Like」と「Repin」は、「Like」したピンは自分のページの「Like」に整理されるだけ(『Twitter』の「お気に入り」と同じ)ですが、「Repin」したものはボードに掲載されてフォロワ―のページに流れていくという違いがあります。
今のところ、ユーザー同士の距離感は『Facebook』と『Twitter』の中間くらいという印象。『Facebook』に会社関係の人が増えてきて書きこみにくくなった“SNSづかれ”の人たちが「画像でゆるくやりとりするのが楽しい」と『Pinterest』に流れるという可能性はアリかなと思います。ちなみに、『Pinterest』への投稿は、アプリ連携で『Facebook』のタイムラインへ反映することもできます。
●『Pinterest』と他のSNSとの違い
『Pinterest』で注目されているのはECサイトとの親和性の高さです。たとえば、『Amazon』や『Etsy』などからユーザーが商品画像をピンすると、元リンクをたどって購買ページへ移動可能。つまり、ユーザーが好意的な口コミとともに『Pinterest』上で宣伝し、さらには『Facebook』や『Twitter』まで広めてくれるということになります。
ECサイトでお買い物をするとき、ユーザーが一番参考にしているのは「知人友人の口コミ」だと言われています。フォロワ―数が多く影響力ある『Pinterest』ユーザーや信頼する友達のコメントは購買行動を後押しすることでしょう。また『Pinterest』上でもカテゴリーと値段でアイテム検索できるしくみもあるため、実際にプレゼント選びや買い物にも利用されているようです。
企業や店舗だけでなく、個人のアーティストやモノづくりをする人たちにとっても、『Pinterest』は新たなチャネルになるはずです。単なる画像共有SNSではなく「画像を使ったSNSはどんなビジネス利用がされ得るか」というところまでを含めて、『Pinterest』の今後が気になるところですね。
『Pinterest』について、まずはざっくり理解していただけたでしょうか。もしも、「ふーん、なんかやってみようかな?」と思ったら、まずは写真ブログ感覚で触ってみてください。「やってみないと面白さがわからない」し、「乗り遅れるとちょっとつまんない」のがSNSのセオリーです。せっかくなら、今のうちに始めちゃうほうが楽しいかもしれませんよ?
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