“高校で引退”から這い上がった男、U-22日本代表DF亀川「今年は大きな勝負の年」
ゲキサカ / 2015年4月21日 11時0分
料理人。高校3年生のときに、本気で考えていた進路だ。しかし、アビスパ福岡のDF亀川諒史は現在、手倉森誠監督率いるU-22日本代表の常連メンバーとなり、日本サッカー界の未来を背負って立つ選手の一人となった。自分自身に自信を持てなかった無名の高校時代から五輪代表戦士へと這い上がってきた男が、現在、過去、そして未来を語る。
移籍は悩みましたが
新しい環境で挑戦したかった
――今季、3年間所属した湘南ベルマーレからアビスパ福岡に期限付き移籍しました。移籍の経緯を教えて下さい。
「湘南との契約も残っていましたし、『戦力として考えている』と言われていました。ただ湘南での3年間を振り返ってみると、1年目はケガで公式戦にまったく絡めずに終わり、2年目はJ1で20試合に出場しましたがチームが降格という形になり、3年目の昨季は18試合に出場してチームもJ1に昇格できましたが、自分の中で納得できていない部分がありました。『本当にチームに貢献できたのか?』と考えたときに、『貢献した』と胸を張って言えない自分がいたんです。そのときにアビスパから話を頂いて、しっかりと話を聞くうちに、違う環境に身を置いて成長したい気持ちが強くなってきました。ただ、湘南からも『一緒に戦おう』と言ってもらえていたし、やっぱりJ1の舞台でプレーしたかったので悩みました。本当に悩みましたが、3年間在籍している湘南で甘えたくなかったし、自分の中の可能性に賭けたかったので、新しい環境で挑戦しようと移籍を決断しました」
――初の移籍ということもあり、難しさもあったと思います。
「僕自身、知らないところに行ってグイグイ行けるタイプではありません。環境に慣れれば自分を出していけますが、それまでに時間が掛かるというのは自覚していたので不安もありました。でも、アビスパはいいチームメイトばかりですぐに打ち解けられたし、また違った世界が見えてきていると感じています。あとは自分の決断が間違っていたと絶対に思いたくなかったので、ガムシャラな部分もありました」
――U-22日本代表でチームメイトのFW金森健志選手の存在も大きかったのでは?
「健志とは代表で仲が良かったので、彼の存在はもちろん大きかったです。僕と健志は代表では左サイドでコンビを組むことが多いのですが、2人ともなかなか試合に絡めずに、あるとき2人で『いつか、俺たちのコンビで試合に出よう』という話をしていたんです。だから今回アビスパに来て、『アビスパでコンビを組んで活躍すれば、それが代表にもつながるはずだ』と健志と改めて決意しました」
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