「悔しいというか、あり得ない」代表デビューの小林祐に本田「気持ちは伝わった」
ゲキサカ / 2016年6月8日 2時46分
[6.7 キリン杯決勝 日本1-2ボスニア・ヘルツェゴビナ 吹田S]
日本代表初選出のMF小林祐希(磐田)が1-2の後半29分から途中出場し、A代表デビューを飾った。ポジションは本職とは異なる左サイド。それでも流動的に動いて積極的にボールを呼び込み、攻撃を活性化しようと試みた。
「ボールにいっぱい触ろうと思った」。パスが出てこないと、キャプテンのMF長谷部誠に向かってボールを要求するジェスチャーも見せた。後半33分には左足でロングシュート。これは大きく枠を外れたが、「シュートは遠めからでも狙えると思って打った。攻撃が単調になっていたというのもある。打てば相手を引き出せるというのもあった」と、その意図を語った。
デビュー戦の緊張は感じさせず、堂々とプレーしたが、チームは得点を奪えず、1-2のまま敗戦。「結果に結びつけないといけないスポーツ。僕らはプロなので、(出場時間が)15分だろうが、1分だろうが、結果に直結するプレーをしないといけない」と、まったく納得しなかった。
タイトルを懸けたキリン杯決勝という舞台。「母国で違う国が優勝している姿を見るのは腹立たしいし、イライラする。悔しいというか、あり得ない」。“らしい”言い回しで悔しさを表現した小林祐希について、FW本田圭佑は「(小林)祐希は面白い存在だし、楽しみ。気持ちは伝わったし、そういう気持ちが伝わる選手は少ない。(試合に)出て爪痕を残そうとした気持ちは僕には伝わった」と率直に称えた。
ビッグマウスとも言われる強気な発言ぶりなど、その個性的なキャラクターで比較されることも多い2人だが、本田はそのこと自体がナンセンスだと考えているようだ。「僕としては祐希みたいな選手が何人も、何十人も出てくるような日本サッカー界にならないと、本当の意味でのスタンダードにならないと思う」。世界に対抗するために強烈な「個」の出現を待ち望む本田は「日本で生まれて、日本で育つと、どうしても協調(性を大事にする人間)になる。いろんな個性が出てこないと、偏りすぎるし、それは日本の教育の問題でもあると思う」と持論を展開した。
(取材・文 西山紘平)
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