「ここまで来れると思わなかった」…一気に階段駆け上がった磐田MF針谷岳晃
ゲキサカ / 2017年1月13日 20時25分
新たな人生がスタートした。昌平高からジュビロ磐田に加入し、プロサッカー選手となったMF針谷岳晃はユニフォームに袖を通し、「プロのユニフォームは憧れだった。興奮しますね」と笑った。
昨夏行われた全国高校総体でベスト4入りしたチームの主軸を担ったものの、冬の全国高校サッカー選手権では埼玉県予選準決勝で正智深谷に0-1で敗れて全国行きのチケットを逃した。高校最後の晴れの舞台に立てなかったことは、当然「悔しかった」。「同級生と下級生と、あのチームで選手権の舞台でやりたかったですからね」。しかし、下を向いただけではない。「ただ、あれがあのときの僕らの力。もっと成長しないといけないと感じた」とさらなる成長を誓っていた。
3年間の高校生活は「とても濃い」ものだったと振り返る。「1年生、2年生は自分が成長する場で、そこで土台が作れたのが大きかった」。そして、「去年はすごかった」と苦笑するように、3年時は自身にとっても飛躍の年となったようだ。昨夏までは全国的に無名な存在だったが、高校総体で3連覇を狙った東福岡を撃破するだけでなく、初出場のチームを3位へと導きブレイク。さらに直後に行われたSBS杯ではU-19日本代表デビューを飾り、9月には磐田の練習に参加して名波浩監督から絶賛されると、10月には磐田への加入内定が発表された。
一気に階段を駆け上がったが、高校に入学した頃はプロになれるとは思っていなかった。「ここまで来れるとは思わなかったし、大学に行ければいいと考えていた。Jリーグの下部組織にいたこともないので、Jクラブ、プロのユニフォームを着たかったし、憧れだった」。
憧れのユニフォームに袖を通し、「本当にうれしい」と喜びを表したルーキーは、「まだ通用するか分からないので、ちょっと不安なところもあります」と打ち明けつつも、目標を口にする。「結果を残さないといけない世界に入ったので、どん欲に狙っていきたい。まずは試合に出れるように、日々の練習から頑張っていきます」。ここが、ゴールではない。スタートだ――。まずはプロで戦う“土台”を作り、着実に歩を進めていく。
(取材・文 折戸岳彦)
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