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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:悲願(立教大学体育会サッカー部)

ゲキサカ / 2017年11月25日 19時26分

関東リーグ昇格を喜ぶ立教大の選手たち

東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」

 後半アディショナルタイムのラストプレー。コーナーキックに上がってきたゴールキーパーが、ヘディングで同点ゴールを叩き込むという、信じられないようなシーンを目の当たりにした会場のどよめきは収まらない。その時、関根陸(4年=桐光学園高)は「逃げ切れるかなと思ったのに、なかなか簡単には関東に上げさせてくれないんだな」と実感していたという。それでも、41年ぶりの悲願を諦める気なんて毛頭ない。「最後は楽しんでやれ。入れられたのはしょうがないから、とにかく楽しんでやってこい」という倉又寿雄監督の声が選手を後押しする。このメンバーでサッカーができるのもあと30分だけ。白いユニフォームを纏ったイレブンは延長戦のピッチへ駆け出して行った。

 ちょうど1年前。立教大学体育会サッカー部は、40年ぶりの関東リーグ昇格を目指し、参入戦に当たる関東大学サッカー大会に挑んでいた。1勝1分けで迎えたグループリーグ最終戦。1点差負けまでが昇格決定戦に進出できる条件だった産業能率大との一戦は、2点を先制されたものの、後半に1点を返し、そのままゲームは終盤へ。時間はアディショナルタイム。あと少しで試合終了を迎えるその時、相手のシュートがゴールに突き刺さる。結果は1-3の敗戦。土壇場での失点が立教大の希望を打ち砕く。「残り1分だけ守れば良かった」(倉又監督)、その1分を耐え切れず、彼らの2016年は幕を下ろすこととなった。

『“1分”や“勝ち点1”の重み』(倉又監督)の大事さを胸に刻んでスタートした新チーム。キャプテンに指名された関根が、まず着手したのはピッチ外のこと。「関東に上がるためにはそういった所もしっかりできる団体にならないといけない」という想いから、主務の江野優真(4年=初芝橋本高)と2人で「それぞれの選手の特徴や、どういうことを考えているのかを話すことによって、それをチームに反映するために」150人にも上る部員全員と面談を行った。

 また、遅刻に関しても厳格なルールを設ける。前年度まで特別なペナルティはなかったが、今シーズンは遅刻した場合、3日間は練習へ参加できないことになった。それはレギュラーであろうとなかろうと。指導陣も「1週間で2日以上練習を休むヤツは試合に使わない」と明言していたため、必然的に遅刻した選手が週末の試合に出場することはない。「正直な話、まだ遅刻するヤツもいて発展途上の段階なので、あまり効果があったかどうか…」と関根は苦笑いしながら話したが、倉又は「自分が就任してから少しウチには“甘さ”があったけど、そういう所も今のキャプテンが厳しくやってくれた」と評価を口にする。

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