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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:悲願(立教大学体育会サッカー部)

ゲキサカ / 2017年11月25日 19時26分

 その反面、当然プレッシャーも小さくなかった。「ある程度試行錯誤しながらやっていたけど、『そんなに甘いリーグじゃないな』というのは1年目でわかった」中で、2年目もあと一歩で目標には届かなかった。ただ、「FC東京でもいろいろな経験をさせてもらったので、その中で『自分なりに何ができるのかな』というのを考えて」、ピッチ内外でチームを創り上げていこうとした姿勢が、選手たちとうまくマッチしたのは間違いない。試合後に嬉し涙を流す選手やマネージャーを見て、「スゲーかわいいなと思う。孫って言うほど年は離れてないけどさ」と笑いながら、「去年どうしても上げたいって気持ちがあって、今年はそういう面でプレッシャーを感じながらやってきたので、こうやって結果を出せて本当にホッとしてる。『嬉しい!』っていうんじゃなくて、ホッとしてる」と呟くように言葉を紡いだ姿から、58歳の本音と苦労が偲ばれる。

 キャプテンの胴上げが終わった直後。取材者に囲まれていた指揮官へ、部員たちの視線が遠慮がちに注がれる。「行った方がいいんじゃないですか?」と促しても、「いやいや、大丈夫だよ」と首を振る倉又の背中を無理やり押すと、あっという間に大勢の輪に取り囲まれた。1回。2回。小柄な体が宙を舞う。「倉又リッキョー!倉又リッキョー!」。FC東京時代に聞き慣れた節のチャントを部員たちが合唱する。「立教大学の歴史にコイツらの名前が刻めたので、それも良かったよね」。倉又の指導者キャリアにまた1つ、誇らしい勲章が加わった。

「自分たちの代の中では『絶対に関東に行こう』というのは1年生の時から言っていて、本当に意識の高いヤツらがいっぱいいて、自分たち4年生の『関東でプレーしたい』という目標は叶わなかったんですけど、その夢はしっかり後輩たちに託したいと思います」とキャプテンの関根はエールを送ってくれた。ここからはもう“悲願”ではなく、“現実”が彼らを待っている。40年分の想いを乗せて、立教大が新たな一歩を力強く踏み出した。▼関連リンク
SEVENDAYS FOOTBALLDAY by 土屋雅史

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