『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』 :感謝(FC東京U-18・品田愛斗)
ゲキサカ / 2017年12月14日 12時10分
印象深い試合がある。今年の2月11日。実質の新チーム立ち上げとなる東京都クラブユースサッカーU-17選手権。東京Vユースとの決勝に、3-1とリードした後半34分から途中出場した品田は、「まずはやるべきことをしっかりやって、ゲームをクローズできたらいいなと思っていましたけど、それプラス数字で結果を出せたらいいなと」ピッチへ走り出す。すると、アディショナルタイムに差し掛かった後半46分。今村涼一のミドルはGKに弾かれるも、そのこぼれへ反応した杉山伶央のシュートを、3列目から飛び出してきた品田は泥臭く押し込み、ゴールを奪ってみせる。
「あそこでゴール前まで入っていくというのは、ケガする前にはあまりなかったことだと思うので、『気持ちが入っていたんだろうな』というモノは感じました」と佐藤監督が話せば、本人も「自分でもちょっと珍しかったなと思います」という気合の一撃。胸のエンブレムを掴みながら、「ベンチの方に行こうというのは決めていました」と一目散に走り出した品田へ、苦しんできた日々をよく知るチームメイトたちが次々に駆け寄ってくる。
試合後。「今日はスタートラインに立ったくらいかなと思っているので、まずはここでスタメンを取れるように頑張りたいと思います」と口にした彼に、「今日はサッカーを楽しめた?」と尋ねると、「だいぶやっていなかったので、まずはリラックスして楽しもうかなというのはありましたし、西が丘ということでスタンドからの応援があって気持ち良かったです」と少し笑顔が覗いた。改めて今から考えれば、あのゴールには彼の変わりたいと、変わろうとする意志が詰まっていたように思えてならない。
今シーズンもすべてが順調だった訳ではない。18試合に出場したJ3との並行も、コンディション面を考えると負担は小さくなかった。ただ、その中で譲れなかったものもある。それは“自分のサッカー観”。「常に探求心というか、いろいろ勉強していることもあるので、その自分のサッカー観には自信を持っていますし、そこは絶対にブレさせたくない所です」。その軸を持ち続けることで、苦しい時期も懸命に乗り越えてきた。夏にはクラブユース選手権の2連覇に主力として貢献し、9月には念願のトップチーム昇格も決定する。「一樹さんが言うのは『戦えなきゃダメだ』というのが一番大きいですけど、そこはだいぶやれるようになった」という自信も付いた。そして12月10日。2位のFC東京U-18にとって、他会場次第ではあるが初優勝に向けて臨むプレミアリーグの最終節。相手は1年前と同じ青森山田。品田は慣れ親しんだ小平のピッチへ、スタメンとして足を踏み入れる。
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