エース負傷交代も怯まず。走り勝つ力と選手層の厚さ示した綾羽が昨年決勝のリベンジ:滋賀
ゲキサカ / 2018年6月1日 21時34分
[5.31 総体滋賀県予選準決勝 綾羽高 1-0(延長)近江高 布引]
綾羽が昨年決勝のリベンジ! 31日、平成30年度全国高校総体「2018彩る感動 東海総体」サッカー競技(インターハイ、三重)滋賀県予選準決勝が行われ、昨年準優勝の綾羽高が延長戦の末、同優勝の近江高に1-0で勝利。2年ぶりの優勝に王手を懸けた綾羽は2日の決勝で草津東高と戦う。
岸本幸二監督が「大会を通してちょっとずつ成長してくれている」と評する綾羽が、延長戦を含む90分間の激闘を制した。立ち上がりは敵陣でFKを獲得した近江がゴール前のシーンを増やす。だが、徐々に試合の流れは綾羽に傾いていった。
綾羽は2年生ながらキャプテンマークを巻くMF松本斎が近江のキーマン、FW槙山佳佑主将(3年)を徹底マーク。また、最終ラインでCB大田烈(2年)とCB浦山昂泰(3年)が高さと強さを発揮する綾羽はセカンドボールを拾うと、素早くサイドへ展開して右SH畠山逸基(3年)がクロスまで持ち込んでいく。
だが、近江も関西屈指のGK土屋ヒロユキ(3年)や的確なカバーリングを見せるCB長ヶ原陸矢(3年)、181cmのCB山内舟征(3年)が中心となって相手の攻撃を跳ね返す。前半は綾羽FW今西純(3年)がヘディングシュートを放ったのみでシュート数は両校合わせて1。“堅い”試合展開となった。
後半、近江はカウンターから惜しいシーンも作ったが、綾羽は交代出場の左MF桐畑涼太郎(3年)が果敢な仕掛けを連発するなど主導権を渡さない。迎えた後半24分、試合の行方を左右するようなアクシデントが発生する。桐畑の左クロスに飛び込んだ綾羽のエース・今西とクリアしようとした近江の守備の柱・CB長ヶ原が交錯。互いに頭部を強打し、4分ほど倒れ込んだ後に両者とも交代してしまう。
この間、綾羽の準備が早かった。救急車が呼ばれるほどの状態だった長ヶ原を心配する近江に対し、綾羽は選手たちがいち早く集まって対応策を確認。浦山は「チームとして得点源の今西純がいなくなった時に、前の選手が崩れても、後ろの選手がいつも通りの守備をすれば得点はされないので、そこを確認していました」と自発的に行っていた対話について説明する。
再開後、まずは守備を徹底。70分間で試合を決めることはできなかったが、それでも、延長戦で綾羽の強みである「走り勝つ力」と「選手層の厚さ」が白星を引き寄せる要因となった。
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