始動1か月で迎えるW杯初戦…西野監督「準備は十二分ではないが十分」

公式会見に臨む西野朗監督

　相手をリスペクトしながらも自分たちの目指すべきスタイルは崩さない。W杯グループリーグ初戦・コロンビア戦(サランスク)を翌日に控えた18日、日本代表の西野朗監督は公式会見に出席し、「スタート(試合開始)からリアクションサッカーというものは望みたくない。自分たちからアクションを起こした中で、ボールを、ゲームをコントロールしていきたいという考えはある」と語った。

　格上であるコロンビアとの初戦に向け、「ディフェンスに追われる時間は長いかもしれない」ことは分かっている。それでも「彼ら(コロンビア)のテンポに対して、常にリアクションになる戦いはしたくない。自分たちからアクションを起こしていく。守備から攻撃にどれだけ勇気を持っていけるか。相手ゴールに行けるか」と力を込めた。

　試合前、どんな言葉をかけて選手を送り出したいかを聞かれると、「我々も十分にボールを確保できる、保持できる。そのうえで攻撃を仕掛けられる自信を選手に持たせたい。攻撃的なところにフォーカスを持たせて送り出したい」と回答。リアクションの守備一辺倒ではなく、積極的な守備からの攻撃にチャンスを見出したい考えを示した。

　W杯本大会2か月前の監督交代。チームの始動は5月21日で、実質的な準備期間は1か月しかなかった。しかし、そのことを言い訳にするつもりはない。「4年間、準備をしてきた(コロンビアの)ペケルマン監督に対し、私は1か月の準備。時間的な準備の差を感じたら、それは勝てない」。そう力説した指揮官は「その中でも選手たちとコロンビアを倒すためのできる限りの準備をしてきた。十二分ではないが、十分であったという手応えも感じている。それをぶつけるだけ」と自信を見せた。

(取材・文　西山紘平)
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