『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:ヒーローは遅れてやってくる(青森山田高・小松慧)
ゲキサカ / 2019年1月26日 17時55分
奥原の話を聞いて、すべてが腑に落ちた感覚があった。彼が“持っている”のは、1年間を見てきて何となくわかってはいたが、その正体はキャラクターに覆い隠されている所も多分にある。だが、彼は取り組みを正しく積み上げられる力を持っていたのだ。試合を見ているだけでは、取材で話を聞くだけではわからない、日常の取り組みを真摯に積み上げてきたからこそ、最後の最後でゴールの神様は“炎のストライカー”に微笑みかけたのだろう。
バスの出発が近付いてくる。取材も終わろうとしていた時、彼の口から抱えていた想いが零れてきた。「取材って活躍した選手しかないと思いますし、中心選手って決まってるじゃないですか。それを今まで見てきて『いや、オレにもインタビューしろよ』ってずっと思っていましたし、自分は本当にそれが悔しくて。でも、『たぶん今のオレはその土俵にいないんだな』ってハッキリわかってからは、『オレはそこにピックアップされるように上がってってやるよ』という気持ちが反骨心となっていったので、そういう面では凄くいろいろな人に助けられたかなと思います」。
良かったな。最後の最後でたくさん取材される機会に恵まれて。1年間いろいろな話が聞けて楽しかった。ああ、でもテレビのインタビューは、もうちょっと短めに話した方が使われやすいぞ。今後の参考のために、最初と最後のインタビューをまとめたDVDを送っておくよ。またいつか話を聞きに行く日がきっと来ると思うから。
彼の名前は小松慧。そう。いつだって、ヒーローは遅れてやってくる。
■執筆者紹介:
土屋雅史
「(株)ジェイ・スポーツに勤務。群馬県立高崎高3年時にはインターハイで全国ベスト8に入り、大会優秀選手に選出。著書に「メッシはマラドーナを超えられるか」(亘崇詞氏との共著・中公新書ラクレ)。」
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SEVENDAYS FOOTBALLDAY by 土屋雅史
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