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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:あの日の決意表明(アルビレックス新潟・新井直人)

ゲキサカ / 2019年3月6日 12時24分

 結局90分間のフル出場。スコアレスドローで勝ち点1を分け合ったが、センターバックとして無失点は上々の結果と言っていい。「やれるという感覚はそんなに持っていなかったです。でも、日頃の準備はしっかりしてきたつもりだったので、それが今は落ち着いてプレーに出せているかなと思います」。あるいは自身の想像を上回るスピードで、彼の存在は周囲の知る所となっていく。

 3月3日。フクダ電子アリーナ。片渕浩一郎監督は開幕戦に続き、新井の名前をメンバー表の上から3番目に書き込む。アップの様子をピッチサイドで眺めていると、心なしか4年前より体の厚みも増したような気がする。加入が発表されて3週間余り。まだ個人チャントはないため、名前のコールだったが、それに気付いてしっかりサポーターへ応えるあたりに、“2試合目”の余裕も感じられる。やはりピッチサイドで、選手たちを見守っていた神田は32番をこう評す。「最大の武器は危機察知能力です。危ない所をしっかり消せると。身長は大きくないけど、例えばガンバの今野(泰幸)や今は監督になった宮本(恒靖)みたいになるかもしれないですね」。

 2人組で行うアップの相手はブラジル国籍のレオナルド。楽しげにじゃれる姿が微笑ましい。同じくブラジル国籍のカウエとも、コミュニケーションを取っていく。アルビを追い掛けている旧知の記者が、そのあたりの事情を説明してくれる。「新井はキャンプの時からブラジル人選手にも積極的に話し掛けてたんですよ。開幕戦のレオナルドへのフィードもそういう部分の賜物ですからね」。高校生の頃から大人ともしっかり話せた“コミュ力”は健在のようだ。

 14時3分。降りしきる冷たい雨の中、ジェフユナイテッド千葉との“2試合目”がキックオフされる。ポジションは最後に彼を見た4年前とまったく同じ、4バックの右センターバック。開始1分。クレーベのシュートを新井がブロックする。173センチの彼にとって、長身ストライカーとの身長差は15センチ。「絶対高さで自分の所に入れてくるのも予想していた」とは本人。狙われる部分に対して、自分の武器でどう補うか。真価が問われることは間違いない。

 19分には左からのクロスを、確実にヘディングでクリア。センターバックとして横に並ぶ大武峻とラインを気にしながら、少しずつクレーベを駆け引きの範疇に組み入れていく。田中達也のゴラッソで先制すると、33分に新井は右サイドへ絶妙のフィード。抜け出した戸嶋祥郎のクロスをレオナルドはふかしてしまったが、決定機を1つ前のプレーで演出。45+1分にも加藤大のCKに頭で合わせ、ボールは枠の左へ逸れたものの、新井に“プロ初シュート”が記録される。

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