『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:あの日の決意表明(アルビレックス新潟・新井直人)
ゲキサカ / 2019年3月6日 12時24分
後半も集中力は続く。8分にクレーベの真正面からボールを絡み取れば、10分にも右からのクロスを弾き返し、クレーベのオフェンスファウルを誘う。「彼の最大の武器はクレバーな所」と指揮官。その言葉を伝え聞くと、少し笑いながら「チームに足りない所を補えるクレバーさが頭の中にあって、チームが前ばかり行くのなら、自分は後ろで構えたり、逆にボランチに入った時は自分が一番動けるので、チームに足りない所を補ったり、カバーする所を考えることを常に意識しています」と語った表情が頼もしい。
お互いに1点ずつを取り合い、新潟の1点リードで迎えた38分。片渕監督は決断する。「高さのある2トップに高さを当てなくてはいけないなと」、センターバックに188センチの柳育崇を投入。「もともとセンターバックではなくて、ボランチやサイドの選手なので、何の問題もなく」新井をカウエとのドイスボランチにスライドすると、これが攻撃面で奏功することになる。
43分。相手のクリアを「ヘディングもしっかりパスで繋ぐことを意識している」新井はヘディングで前方へ。渡邉新太がわずかに触り、抜け出した矢野貴章がGKとの1対1を冷静に沈め、大きな追加点が新潟に入る。「新太くんを狙ったんですけど、その後ろに貴章さんがいたので、結果的に点に繋がったというのは良かったかなと思います」。チームの3点目に関わると、この舞台で顔を覗かせたのは「元々は攻撃をメインでやっていた」本能だった。
終了間際の45+5分。戸嶋の繋いだボールを、渡邉が丁寧にラストパス。フォワードのようなプルアウェイの動きでラインを破った新井は、「世界でも“ニア上”はゴールが入っているので、角度はなかったですけど、振り抜くというイメージ」で右足一閃。ボールはクロスバーの下を叩きつつ、想像通りに“ニア上”へ豪快に突き刺さる。
自らの背中に刻まれる“32”の数字を両手の親指でアピールすると、すぐさまチームメイトの手荒い祝福の輪へ飲み込まれた。「(パフォーマンスは)本当にとっさに出ましたね。まだ加入して1か月も経っていなくて、“32番”をまだまだ知られていないというのもあったので、『何とか知って欲しいな』という想いが、たぶんちょっと出ちゃったかなって感じです」。記念すべきプロ初ゴールは、観戦に訪れた母親の目の前で。「本当に素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれたと思っています」と片渕監督も納得の90分間を過ごし、新井の“2試合目”は勝ち点3と共にタイムアップの瞬間を迎えた。
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