集まれ、次世代の逸材たち! サミー流サッカー・プロジェクトは“親子で学ぶ”
ゲキサカ / 2019年5月10日 18時14分
●土井裕也くん(2年生)
好きな選手:クリスティアーノ・ロナウド
「体幹トレーニングとシュートを打つのが楽しかった。ドリブルでいっぱいかわせる選手になりたい」
■午後の部(3〜4年生)
「頭を使うよ!」
年代が上がった午後の部では、鈴木コーチの口からたびたびそんな言葉が飛び出した。楽しむことに主眼が置かれていた午前の部とは異なり、練習メニューもそうした意図が感じられるもの。子どもたちもアイデアを出し合い、声を出し合いながら工夫に応えていた。
最初のメニューは子どもたちがリレー形式に整列し、遠くに設置したマーカーを一人一回だけ並べ替え、同じ色のマーカーを同列に揃えていくというもの。
順番を待っている間、そして走ってマーカーに向かっている間に頭を巡らせ、いざ自分の番になれば適切な判断を下すことが求められるという点でサッカーらしいメニューだ。
続いては数人ずつのチームに分かれて、それぞれ4色のビブスで色分けされ、コート内で『白→緑→青→オレンジ』の順番でパスを回していくというトレーニングが始まった。
「誰からパスが来るの?」「「白!」」
「そのあと誰にパスを出すの?」「「青!」」
鈴木コーチの問いかけに対し、元気よく応える子どもたち。徐々にメニューの意図を汲み取れるようになり、しっかりと頭を使いながらトレーニングに取り組んだ。
また、徐々にルールに秘められた意図の種明かしも進んでいった。
「ボールが来る前から次の色の選手を見ておけばダイレクトで出せるよね? みんなのレベルだと難しいって思うかもしれないけど、しっかり頭を使うよ! 頭が大変だよ! でもそれがサッカー!」
パスが来てから出す先を考えるのでは遅い——。鈴木コーチはそういったサッカーの原則をメニューの工夫によって伝えていたのだ。
続いてのメニューはワンプレーごとにチームの人数が異なるという変則的なミニゲームを行ったが、「右が空いてるよ!」「もっと周りを見て!」といった声が自発的に出るなど、着実に鈴木コーチの「頭を使おう」という狙いが浸透している様子だった。
なお、午後の部のMIP選手は川崎市から参加した甲斐想大くん(3年生)に決まった。冒頭の体幹トレーニングで行った『片脚立ち』では上体がブレず、ビブスで色分けされたパス回しではいち早くメニューの意図を理解。ミニゲームでは素早くポジショニングして積極的にボールに絡み、周りにも具体的な声掛けを行う姿も目立っていた。
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