新たな歴史を創る冒険へ漕ぎ出すための水先案内人。岡山U-18MF藤田成充はその左足で未来を切り拓く
ゲキサカ / 2024年3月19日 7時35分
「一言で言うとメチャメチャ充実していました。チームの一体感がどんどん上がっていったのも感じていましたし、試合をするにつれてチーム全員が成長しながら、自信も付けていった感じがありました」。充実の1年を過ごす中で、少しずつ中心選手としての自覚も増していったという。
「去年も『2年生でもチームを引っ張っていこう』という意識は自分の中であったので、今年もコミュニケーションを取る回数は去年に比べてメチャメチャ増えたなと思いますけど、特にキャプテンになったからといって、自分が変わった部分はあまりないんです」。新キャプテンという役割も、自身の中では昨シーズンの延長線上にあるもの。良い意味で気負いやプレッシャーの類は感じていないようだ。
この冬には1週間に渡ってトップチームのキャンプに参加。「選手ともコミュニケーションを取っていくことで、少しずつ慣れていって、自分の特徴を徐々に出せたことは良かったかなと思います」。磨き続けてきた左足のキックは、プロを相手にしても通用する手応えは得た。
中でも大きな刺激を受けたのは、同じレフティとして尊敬する14番だ。「田部井涼選手は運動量も凄いですし、利き足もおなじ左足なので、そこから繰り出されるパスはかなりお手本にしています。自分も今季はキャプテンをやっているので、副キャプテンとしてチームをまとめるところも参考になりましたし、コミュニケーションや声掛けもメチャメチャ参考にしています」。
細かくもらった貴重なアドバイスも、心の中に刻んでいる。「センターバックからボールを受ける時の身体の向きを意識しているという話をされていて、受ける時に少しでも肩を開いて、逆サイドに展開できるような身体の向きを作ることとか、そういう細かいところを教えてくれるので、メチャメチャ勉強になります」。いつかはシティライトスタジアムのピッチで、ともに戦う日を夢見つつ、目の前のトレーニングと向き合っていく。
岡山U-18の新章が幕を開ける2024年。梁圭史監督も「ここまではそんなに悪くないですね。段階的には去年やったことをもう1回整理するのと、出てきた課題にトライしていくという中では、前向きな期間だったなと思います」と始動からの時間を評価する中で、藤田は新チームへの印象をこう教えてくれる。
「今年は個人に特徴のある選手が多くて、攻撃面でのアイデアや個人が1対1で剥がせるところは去年にはなかった部分かなと思います。逆に去年は全員で守備をして粘り強く戦えたので、そういうところは今年のチームはまだまだ足りないかなと感じています」。リーグ最少失点だった守備のベース維持に加え、攻撃力のさらなる向上はプレミアを戦う上で欠かせぬ命題だ。
いよいよスタートする新シーズン。目標を問われたキャプテンの言葉が力強く響く。「チームとしてはプレミアを戦っていく中で、自分たちのサッカーを出して、強いチームに勝てるようにやっていくのは目標としてあって、個人としては年代別の代表に入るところは意識していますし、トップチームにも2種登録されたので、トップの試合にも絡んでいけたらいいなと思っています」。
岡山U-18が挑む歴史的な冒険を指揮する水先案内人は、左利きのコンダクター。藤田成充が勝利への地図を丁寧に読み解きながら導き出す正解は、チームが望んだ成果を手に入れるためにも、絶対に欠かせない。
(取材・文 土屋雅史)
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