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帝京の前に立ちはだかった“矢板の壁”。攻撃力も発揮の矢板中央がプリンス関東1部開幕戦を4-2で制す

ゲキサカ / 2024年4月9日 11時7分

 後半、帝京はMF永田煌(3年)が「森田が結構収めてくれるんで、そこの1対1をもうちょい上手く使おう、収めた時に誰か入っていってっていう風に話し合っていた」と説明したように、高い位置で相手DFを背負う森田を積極的に活用。ゲーム主将の注目DF田所莉旺(3年)が鋭く、精度の高い縦パスを差し込んだほか、永田が前半よりも高い位置でボールに係るなど相手を押し込む時間を増加する。

 森田を起点に1タッチの連動した崩しなど、近年の“帝京らしい”攻撃を連発。17分にはDF畑中叶空(3年)が思い切りの良いドリブルで持ち上がり、右足を振り抜く。そして、こぼれに反応して右足ミドル。見事な弾道の一撃がゴールを捉えたが、矢板中央GK藤間が横っ飛びでセーブした。

 帝京は中央からサイドへ展開してクロスも。矢板中央はPA脇を取られるシーンもあったが、佐藤が至近距離からのクロスを2度3度とブロックしてチームを鼓舞する。主将のガッツ溢れるプレーで盛り上がる矢板中央は、佐藤同様に相手攻撃陣に食らいついていたDF永井健慎(2年)、DF小倉煌平(3年)、右WB井内哲心(3年)ら人数を掛けてゴールを守る。30分のピンチもGK藤間がビッグセーブ。選手権などで幾度も披露してきた堅守・“矢板の壁”がプリンスリーグ開幕戦で強敵を苦しめた。

 その矢板中央は、前線の選手も馬力のあるFW渡部嶺斗(3年)らが献身的に走り続けた。迎えた45分、矢板中央は敵陣左コーナーへのロングボールに平野が追いつく。そして、田中が強引に持ち込んで左足シュート。ゴールエリアへ舞ったボールをFW古田弥祿(2年)が体ごとゴールへ押し込み、3-1とした。さらに45+3分、古田が右中間で一度ボールを合わせ損ないながらも体勢を立て直して左足ボレー。これが逆サイドのゴールネットに突き刺さり、4-1となった。

 帝京も45+3分に交代出場MF砂押大翔主将(3年)のアシストから森田が右足ボレーで意地のゴール。だが、矢板中央が「自信になると思います。今年の攻撃力も発揮しましたし」(高橋監督)という会心の戦いで開幕戦白星を飾った。指揮官は「プレー以外のところもしっかり大人になっていくこと」と試合中に熱くなりすぎていたことを厳しく指摘。選手たちはその点や失点してしまったことを猛省し、改善することを誓っていた。

 佐藤は「日本一の集団っていうのは、やっぱり隙がないと思う。自分たちはまだまだ課題だし、未熟だなと思います」とコメント。「高い目標にチャレンジするチームだと思っている」(佐藤)という仲間とともに、隙のないチーム、負けないチームになってプリンスリーグ関東1部無敗優勝やインターハイでのベスト8超え、そして選手権日本一に挑戦する。
“矢板の壁”が帝京の前に立ちはだかった
前半20分、矢板中央はMF平野巧(9番)が同点ゴール
前半アディショナルタイムには左WB中島漣音が勝ち越し点を決めた
(取材・文 吉田太郎)

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