京都橘は開幕5戦目で初の無失点。迫力十分のCB上田慶輔、使命感を持って「守るしかない」を全う
ゲキサカ / 2024年5月10日 15時22分
[5.6 プリンスリーグ関西1部第5節 履正社高 0-0 京都橘高 J-GREEN堺S4]
京都橘高(京都)は今季のプリンスリーグ関西1部5試合目で初の無失点。これまで後半の失点数が増えていたが、履正社高(大阪)戦は最後まで集中して守り切った。
CB上田慶輔(3年=高槻ジーグFC出身)は、「(開幕から)毎試合失点してきたんで、(米澤一成)監督にも『今日、ゼロで抑えて帰ってこい』って言われたんで、危ないシーンも何個かあったんですけど、守り切れて良かったです」と微笑んだ。
上田は序盤にミスもあったが、切り替えて守備。183cm、79kgのストッパーは筋力トレーニングで鍛えてきた肉体を活かし、迫力のある動きを見せていた。そして、「相手にシュートを打たれる場面は身体張って守れたかなと思います。味方が抜かれても自分がカバーして、ちゃんとゴールを守ることができたかなと思います」。相手に決定機も作られる中、同じく長身ストッパーのCB福田悠人(3年)とともに身体を張って「ゼロ」を貫いた。
ここまでチームは開幕4連敗。チャンスを活かせず、守備も耐え切れないという悪循環に陥っていた。だが、この日は最後まで踏ん張り、勝ち点1奪取。上田は「僕らはもう守っていくしか、前が点取れなくても守るしかないんで、こういうゲームも続くかもしんないですけど、守って守って前に点取ってもらうしか方法はない」。今後、どんな試合でもDFとしての使命感を持って、やり抜く心構えだ。
最終ラインでリーダーシップも発揮し、空中戦を強みとする上田だが、「ヘディングだけとか、対人だけとかっていう選手はいっぱいいるんで、ヘディング、対人、ボール回し、ビルドアップも全部オールマイティにできるCBになりたい」と意気込む。
バスケットボールを経て、サッカーを始めた当初はFW。その後、CBへ転向し、現在は守ることの楽しさを実感しているという。「ディフェンス面って、やっぱ今日みたいにクリーンシートで終われたり、危ないシーンで守れた時とか(楽しさがある)。チームのゴールを守るっていうのが自分の役目だと思っている」。目標とする選手はG大阪のCB中谷進之介だ。「名古屋グランパスからガンバに来て、ガンバの堅守を支えている。そういう選手になりたい」と語る上田が、京都橘の堅守の中心となって白星をもたらす。
(取材・文 吉田太郎)
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