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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:憧れの向こう側(ファジアーノ岡山U-18・磯本蒼羽)

ゲキサカ / 2024年5月23日 19時10分

ファジアーノ岡山U-18の背番号10、MF磯本蒼羽(3年=ファジアーノ岡山U-15出身)

東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」

 このクラブのエンブレムが刻まれたファジレッドのウェアに初めて袖を通してから、今年でもう12年目。岡山で生まれ、岡山で育った自分が、為すべきことはもうとっくにわかっている。憧れていた側から、憧れられる側へ。あのスタジアムのピッチに、いつか、必ず。

「ファジアーノが掲げている『子どもたちに夢を』ということを、自分はずっと聞いてきた中で、プロの選手やユースの選手が自分に夢を与えてくれたので、今度は自分が小さい子どもたちに夢を与えられるような存在になりたいなと思っています」。

 今季からプレミアリーグに初昇格したファジアーノ岡山U-18(岡山)の、背番号10を託されたアタッカー。MF磯本蒼羽(3年=ファジアーノ岡山U-15出身)は自分の中心に明確な目標を携えて、アカデミーラストイヤーを戦っている。


 鹿児島城西高(鹿児島)をホームに迎えた、プレミアリーグWEST第7節。気合はいつも以上に入っていた。前節の帝京長岡高(新潟)戦ではスコアレスの段階でPKを獲得したものの、磯本のキックが相手GKにストップされると、そこから岡山U-18は4失点を奪われ、連敗を喫してしまう。

「自分の責任の大きさを試合が終わった後もずっと考えていて、今回の試合は自分がアシストをしたり、点を決めることでチームを勝利に導きたいなと思ってプレーしていました」。その決意が先制点を手繰り寄せる。前半37分。DF田邊健太(2年)から左サイドでボールを引き出した時に、もう10番の中でイメージはできていた。

「ドリブルとクロスは自分の特徴でもあるので、良いところで仕掛けて、良いボールを蹴れたのかなと思います」。いったん縦に運び、切り返して右足でクロス。インスイングで届けたボールを、ニアへ走ったFW末宗寛士郎(2年)がゴールネットに叩き込む。

 今季2つ目のアシストは、前節の悔しさを生かした完璧なそれ。ただ、プレミアリーグはやはり甘くない。後半開始早々にセットプレーの流れから同点に追い付かれると、以降は押し込まれる展開を強いられ、結果は1-1のドロー。これで未勝利試合は3に伸びる。「最近はずっと負けと引き分けが続いているので、『次は勝たないといけないな』とチーム全体が思っています」。自身のプレーには一定の手応えも感じながら、磯本はもう次のゲームに目を向けていた。

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