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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:真夏の余韻(川崎フロンターレU-18)

ゲキサカ / 2024年8月3日 21時28分

川崎フロンターレU-18の冒険はこれからも続いていく。

東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」

 試合終了を告げる笛の音が聞こえると、水色のユニフォームを纏った選手たちは、天を仰ぎ、その場に立ち尽くす。信じられない結末を、誰もが一様に受け止め切れない。あと5分、あと5分だけ守り抜けば手が届いていた日本一の歓喜が、その指の間からするりとこぼれ落ちていく。

「選手たちは本当に苦しい群馬を勝ち抜いていきながら、いろいろなことがありました。そういった中で凄く選手たちが粘り強く戦った結果、ここまで来れたので、選手たちはこの短期間で非常に成長しましたし、良くやってくれたと思います。あと1つ、勝たせてあげたかったです……」(川崎フロンターレU-18・長橋康弘監督)

 想定外のアクシデントに見舞われ続けた群馬ラウンドを逞しく勝ち抜き、ファイナルまで駆け上がってきた川崎フロンターレU-18の真夏の冒険は、誰もが想像もしていなかった結末が、最後の最後に待ち受けていた。


 川崎F U-18のクラブユース選手権は“試合中止”からスタートした。7月22日。グループステージ初戦のヴィッセル神戸U-18戦は、天候不順のためにキックオフされることなく、休息日になっていた2日後へと順延。この時点で彼らは3連戦を強いられることが決定する。

 23日。実質の初戦となったブラウブリッツ秋田U-18戦も、雷雨の影響でキックオフ時間が20分遅れることに。試合は12分にFW恩田裕太郎(2年)のゴールで幸先よく先制したものの、そこから2失点を喫してまさかの逆転負け。今大会からグループステージは1位のみが突破というレギュレーションになったため、チームはいきなり窮地に立たされる。

 24日。神戸U-18との一戦は、恩田に2試合連続ゴールが生まれて、1-0と辛勝。2試合を終えた時点で、グループBは全4チームが勝点3で並ぶ大混戦に。ただ、川崎F U-18は首位に立っていたサガン鳥栖U-18より得失点差で「1」下回っていたため、最終戦の鳥栖U-18戦に勝利することは準々決勝進出の最低条件だった。

 25日。この日も群馬の夕刻は、激しい雷雨に見舞われる。同会場で17時開始予定だったグループAの試合は中止に。19時キックオフの2試合目も試合開催の可否が協議される中、選手たちはチームバスに乗って、その決定を待つ。最終的には当初の予定通りの試合開始が決まったものの、そのメンタルコントロールが簡単であるはずがない。でも、やるしかない。3連戦の3試合目。川崎F U-18のイレブンは決戦のピッチへと向かっていく。

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