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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:自分の色(中央大・大野篤生)

ゲキサカ / 2024年8月12日 19時14分

中央大を率いるキャプテン、DF大野篤生(4年=前橋育英高)

東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」

 劇的な勝利を収めた試合後。応援団から万雷の“アツキコール”を向けられたキャプテンは、一瞬だけ勿体ぶったものの、すぐさま華麗なステップを踏み始め、周囲の喝采をさらってみせた。その一幕を目にしただけでも、彼のチームの中での立ち位置が容易に窺える。

「カリスマというよりは、選手に寄り添いながらというか、“思いやりキャプテン”じゃないですけど(笑)、そういう色が自分には一番合っているのかなとは思いますね。結局、好き嫌いって人の判断を歪めてしまいますし、みんなが自分のことを好きでいてくれれば、何を言っても言うことを聞いてくれると思っているので、ちゃんとそういう状況を作れるように、日々の行動や言動というところは意識しながら、常に人望を集められるようなキャプテンでいられるようにあろうとすることが、『自分の色』なのかなと思います」。

 100年近い歴史を誇る中央大学友会サッカー部を束ねる、2024年のキャプテン。DF大野篤生(4年=前橋育英高)は最高の笑顔と、磨いてきた思考力と、紆余曲折の末に手にしたリーダーシップを携えて、大学ラストイヤーを全力で駆け抜けている。


 ホームに国士舘大を迎えて行われた、関東大学リーグ1部第11節。今季初の連敗を喫してこの一戦に臨んでいただけに、中央大にとって絶対に負けたくないゲームは、前半の終盤あたりから凄まじい“ゲリラ豪雨”に見舞われることになる。

 ただ、彼らにとって、これは『恵みの雨』だったのかもしれない。大野も「前半は想定していたよりも自分たちの緊張感と相手の勢いの両方が重なって、イメージ通りには行かなかったので、『雨が降ってくれた』という表現が近いかもしれないですね」と話したように、前半から何度も決定機を掴んでいたのはアウェイチーム。ホームチームはギリギリのところで踏みとどまっていた。

 ハーフタイムに入っても、雨の激しさは増すばかり。ピッチのそこかしこには水溜まりが浮き上がり、もはや想定していたようなプレーができるコンディションではなかったが、この状況を逆手に取った中央大は、後半4分にFW加納大(4年)が先制点をゲット。びしょ濡れの応援団も一気に沸騰する。ところが、事はそう簡単に運ばない。1点リードのままで突入した最終盤。39分にPKを決められ、土壇場で国士舘大に追い付かれてしまう。

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