1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:自分の色(中央大・大野篤生)

ゲキサカ / 2024年8月12日 19時14分

「オレたちはこの3年間をサッカーに捧げてきた訳で、中でも何を目標にしてきたかと言われたら、『選手権で日本一を獲る』ことなので、そこはケガしていても、ケガしていなくても、試合に出ていても、試合に出ていなくても、完全に変わらない所です。だから、部長という立場も戴いている自分にできることは、本当にチームのことを考えたり、本当に日本一を獲るためには何ができるかという所をもう1回しっかり考えることなので、自分にやれることをあと3か月間、悔いなくやっていきたいなと思っています」。とても高校生とは思えないメンタリティに驚くとともに、現状を受け入れて、前を向いているポジティブさが、とにかく印象的だった。

 話を聞いたのは高校のグラウンド。その場所も、当時の部長という立場も含めて、一定の緊張感は保たれていた。本人は「部長ではありますけど、割と“おふざけキャラ”というか、ピッチ外では結構イジられたりするので(笑)」と話していたものの、時折浮かべる柔和な笑顔からも、そこまでのキャラクターを窺い知ることはできなかったのだ。


 実際のところ、高校時代とはリーダーシップの取り方にも、確実に変化はあるという。「高校の時は結構キツキツに締め付ける感じの部長をやっていて、それは正直自分が一番しんどくて、『これでは身が持たないし、オレはそこまで強くないな』と思ったのがキッカケになっていて、『オレは松木玖生みたいな感じではないな』とそこで悟ったんです」。

「自分には打たれ弱いところもあって、人のことを信じる分、裏切られた時に気持ちが落ちてしまうので、それなら裏切られないような人間であることが、自分にとっても一番楽ですし、チームにとってもいいのかなって。中大のみんなって“ギスギス”や“ガチガチ”という感じではなくて、どっちかというと『自分たちのペースでやりたいです』という感じなので、それも加味した上で、こっちもあまりギスギスし過ぎずにいることが合っているのかなと思いますね」。

 もちろん高校時代も、全力で部長という役職と向き合っていたことは間違いない。だが、そのタスクを意識するがあまり、自分がいろいろな意味で背伸びをしていたことも、今から振り返ればよくわかる。だからこそ、この歴史あるサッカー部のキャプテンを務める上では、もう自然体を貫こうと決めた。それがチームメイトにとっても、自分にとっても、必ずプラスに作用すると信じて。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください