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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:2つの覚悟(筑波大・加藤玄)

ゲキサカ / 2024年12月24日 12時15分

筑波大MF加藤玄(3年=名古屋U-18/名古屋内定)は覚悟を持ってプロの世界へ飛び込む

東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」

 いつか大学時代を振り返った時、『この決断が正しかった』と必ず胸を張って言い切れるように、大きな覚悟を持って新しい世界へと羽ばたいていく。誰よりもこの蹴球部を愛し、誰よりもこの蹴球部のために戦った3年間は、これからも人生のど真ん中に置き続ける最高の宝物だ。

「かけがえのない3年間でした。『筑波に来て良かった』という言葉では形容しきれないぐらいの大切な時間で、苦しいこともメチャクチャありましたし、嬉しいことも、喜びもあって、いろいろな経験ができたことも含めて、本当に素晴らしい筑波での3年間を過ごせたなと思います」。

 本来の予定より1年を前倒しして、来季からの名古屋グランパス加入を決断した、筑波大(関東2)が誇るチームの心臓。大学ラストゲームを終えたMF加藤玄(3年=名古屋U-18/名古屋内定)の心の中には、自分でも整理しきれないような感情が渦巻いていた。


 2023年12月21日。インカレ準決勝。筑波大は明治大をわずかシュート1本に抑え込みながら、その一発をきっちり沈められ、決勝を目前に敗退を突き付けられる。

「優勝しないと何も残らないんだなということは感じたので、来年も試合に出続けて、チームを引っ張ることもそうですけど、その先にリーグ戦、カップ戦でタイトルを獲ることを、自分に使命として与えたいですね。もう明治にだけは負けたくないです」。

 2年生ボランチとしてリーグ戦全試合に出場し、絶対的な主力になっていた加藤はきっぱりと言い切る。2024年のシーズンを戦う筑波大の1年間は、この日の悔しさを身体に刻み込んだところからスタートした。

「『自分らしくないな』って自分でも思いますよ」。本人は笑いながら、自身の決断についてそう語る。2024年12月12日。名古屋グランパスから1つのリリースが発表される。『加藤玄選手、2025シーズン加入内定のお知らせ』。まだ大学3年生の加藤は、最高学年のシーズンを待つことなく、アカデミー時代を過ごした名古屋への帰還を決断した。

 加藤が初めてその蹴球部の存在を意識したのは、中学校3年生のころ。風間八宏氏(現・南葛SC監督)が名古屋の監督に就任したタイミングで、川崎フロンターレで魅力的な攻撃サッカーを展開していた指揮官が、かつて筑波大を率いていたことを知る。

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