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レーシックの技術は大きく進歩していて現在はカスタマイズが可能【一生見える目をつくる】

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年4月11日 9時26分

【一生見える目をつくる】#8

 先日、知人からこんな質問がありました。

「20年ほど前にレーシック手術を受けました。その頃と今のレーシックって、なにか変わりましたか?」

 いい質問だと思ったので、今回は「レーシックの今と昔」についてお話ししたいと思います。

 私自身も26年前にアメリカでレーシック手術を受けた患者のひとり。あの頃と今では、はっきりいってレーシックの技術はまったく違います。ひとことで簡単にいうならば、今のレーシックは「カスタマイズ」となった。これが昔のレーシックとの大きな違いでしょう。

 知人や私が受けたレーシックは、「スタンダードタイプ」。近視・遠視・乱視の度数によって照射量は変わるが、一定のパターンでレーザーを照射するもの。対して、今ほとんどの病院が使用しているのが、「オーダーメードタイプ」のカスタムレーシックです。患者さんごとの目にオーダーメードのレーザー照射パターンを作成。スタンダードタイプよりも飛躍的に精密な近視・遠視・乱視の矯正ができるようになりました。

 当クリニックで導入しているのは、「アイレーシック」というカスタムレーシックの機械。レーシックは眼球にレーザーを当てて視力を矯正する手術です。

 少し専門的な説明になりますが、この機械は眼球にレーザーを当てて跳ね返ってきた光の歪みを、瞳孔内の直径7ミリの範囲に最大1257カ所設定されているポイントで測定、波面(ウエーブフロント)状に表す。この技術は、天体望遠鏡や衛星写真などにも応用されていて、眼鏡やコンタクトレンズの25倍の精密度で近視・遠視・乱視の測定と矯正ができます。

 目の中に入る光の成分には低次収差(近視・遠視・乱視の成分)と高次収差というものがあります。高次収差とは、光が目の表面の角膜から水晶体を通じて網膜に届くまでの間に、それぞれの目の形状によって発生するわずかな歪みのこと。すべての人で異なる、いわば指紋のようなものです。同じ視力の人でも、高次収差の違いによって「見え方」は違うのです。同じ1.0の視力でも眼鏡の1.0とコンタクトの1.0では「見え方」は違いますよね。昔のハイビジョンテレビと今の4Kテレビの違いのようなものです。

 高次収差が少ない目はより「キレイ」に見えるのです。この高次収差は眼鏡やコンタクトレンズでは矯正できませんが、カスタムレーシックなら矯正可能です。

 カスタムレーシックとスタンダードタイプのレーシックで手術後の裸眼視力の数値に差が出ることはありません。ただし、レーシックの術後に起こりやすい夜間の光のにじみやまぶしさは、カスタムレーシックでは軽減されます。

 また、カスタムレーシックは、これまでレーシックを受けることを認められていなかったパイロットや宇宙飛行士も受けることができます。安全性と見え方の質の高さが研究で証明されているからだといえるでしょう。

(荒井宏幸/クイーンズ・アイ・クリニック院長)

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