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痛みで歩けず片足で自転車をこいで病院へ…俳優の河西健司さん痛風との闘い

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年4月15日 9時26分

【独白 愉快な“病人”たち】

 河西健司さん(俳優/74歳)=痛風

  ◇  ◇  ◇

 長年、役者をしてきましたから、自分の体のことなど考えず、規則正しくない生活を送り、“お祭り気分”で生きてきました。それでも、入院や手術の経験はないので、丈夫な体に生んでくれた両親に感謝ですね。

 といっても、74歳ですから、何もないわけではありません。40歳のとき、舞台の稽古をしていて「痛風」を発症しました。稽古で膝を床について這ったりしていたら、ある晩、右膝が曲がりにくいような違和感があり、「強く打ち付けてはいないのに変だな?」と思いました。そうしたら、翌朝、腫れ上がって激痛が……。

 ほとんど歩けず、自転車にまたがって右足を浮かせ、左足だけを使って、自宅近くの整形外科へ行きました。骨折はしていなかったので、「ウイルスが入り込んだのかも」との見立てだったのですが、血液検査で痛風と判明しました。それまで、ろくに健康診断を受けたことがなかったので、尿酸値が高くなっているとは気づかなかったのです。

 痛風というと、昔は“贅沢病”といわれましたよね。黒沢明監督の映画「赤ひげ」にも出てきたように、贅沢な食事をしてでっぷり太った松平家の藩主がかかっていました。自分はそんな高価な食事は取っていなかったし、暴飲はともかく大食でもない。身長170センチで、体重は58~65キロでしたから、肥満というほどじゃありません。

 痛む場所も足指の付け根と聞きますが、自分の場合は膝だし、両親や私以外のきょうだい4人に、痛風を発症した者はいませんでした。だから、「え!? 痛風?」と意外で……。でも、尿酸値が7㎎/デシリットル以上だと発作が出るところ、11もあったんですよ。医者によると、痛風というのは贅沢をしない人もかかる病気だそうですね。プリン体がよくないようで、そのプリン体を多く含むビールが、自分は大好きなんですよ。若い頃は、仕事終わりにジョッキで5、6杯は飲んでいたと思います。枝豆やモツ、塩辛といった、プリン体の多いつまみも大好きなんです。

観念して薬を飲み始めた

 発作は抗生物質と痛み止めを処方され、1週間ほどで治まりました。その後、尿酸値を下げる薬を飲み続ける治療もできるそうですが、一度服薬を始めるとずっと飲み続けなければならない薬だと聞き、それはちょっと不便なのでしばらくは様子を見ようということになりました。

 すると、2年おきぐらいに、左膝、次は右膝……と発作が出るようになったのです。

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