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1500万人が登録!スポットワーカー市場が急拡大中…サービス分野の人出不足が追い風に

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月2日 9時26分

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訪日客の増加も要因(C)日刊ゲンダイ

【仕事力がアップする経済ノート】

 人手不足が深刻になるなか、短時間、短期間に好きな場所やさまざまな職種を選んで働き、継続した雇用関係を持たない「スポットワーカー」が急増している。

 スポットワークは、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、短期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類される。

 一昨年2月に設立されたスポットワーク協会(米田光宏代表理事)によると、タイミー、ツナグなど加盟5社の登録会員数は1500万人を超えるといわれる。業界最大手のタイミーの登録者数は、今年2月で700万人を超えている。

「2021年と比較し3.1倍に拡大し、事業者数は9万8000社、23万拠点の事業所でタイミーが導入されています。また、事業者がタイミー上で募集した人数(全業種合計)は、21年比較で約8倍に伸びています」(同社広報部)

 コロナ後の経済活動の正常化が進み、外国人旅行者の増加などで宿泊や飲食など、サービス分野の人手不足がスキマバイトの働き手の需要増につながっているのだ。

「ホテル、旅館、農業、介護、ブライダル・葬祭、レンタカー、ドラッグストアなど新しい業界での利用が大きく拡大しています」(前出の広報部担当者)

■メルカリも参入

 フリマアプリの最大手2300万人が利用しているメルカリは3月6日、スポット求人サービス「メルカリ ハロ」を発表した。メルカリの登録情報(本人確認と銀行口座登録)が引き継がれ、面接や履歴書が不要で働けるのが特徴だ。

「ツナグ働き方研究所」(東京都千代田区・平賀充記所長)では、単発、短時間、短期間で働くスポットワーカー市場を毎月調査し「スポットワークマーケットデータレポート」を発表している。

 3月25日発表の同リポートによると、24年1月度のスポットワーク求人倍率は1.44倍、新規ワーク数は8万3112件と、前年6月から8カ月連続で前年比プラス。主要職種ではコンビニスタッフが前年比8.3%増と最も伸びが高かった。なお、同月のスポットワーク平均時給は1189円で、通常のアルバイトの平均時給と比べ9円高い。

 元岡山商科大学教授で経営評論家の長田貴仁氏が、スポットワーク市場の拡大をこう述べる。

「長期間の雇用を保障しない企業が増え、万が一のためいろいろな職種を経験して身に付けようと前向きな人が増えてきています。また、物価の高騰で、とくに教育費の高騰は負担が大きく、不足分の資金獲得にスポットワークは大きなウエートを占めています」

 スポットワーク市場は多様な働き方として定着、今後さらに広がることが予想される。

(ジャーナリスト・木野活明)

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