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台湾で公開された「青春18×2」は、日本の実写映画としては異例の好スタートを切った(児玉愛子)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月5日 9時26分

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『青春18×2 君へと続く道』5月3日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー(C)2024「青春 18×2」Film Partners

【亜細亜エンタメ最前線リポート】#9

 台湾でも韓国エンタメは根強い人気がある。動画配信コンテンツの調査会社FLIXパトロールで台湾の視聴ランキングを見ると、上位にランクインしている作品は韓国ドラマが多い。

 もちろん日本のエンタメ作品も人気だ。韓国のランキングに入る日本のエンタメ作品はアニメばかりだが、台湾では実写版も見られている。

 去年は台湾でネットフリックスオリジナルの日本ドラマ「First Love 初恋」が好評だった。宇多田ヒカルの「First Love」の世界観を描いたラブストーリーで、佐藤健と満島ひかりがダブル主演を務めている。最近になって、韓国の人気俳優パク・ソジュンがSNSでドラマを絶賛し、注目を集めた。

 台湾エンタメ業界で多くの作品に携わる木藤奈保子氏は、意外な「First Love」現象についてこう話す。

「台湾では劇中に登場したナポリタンも話題になりました。日本旅行でナポリタンを食べたいという旅行者がとても多かったようです」

 実際、台湾で日本の洋食文化が浸透する様子を日本の情報誌でも特集している。

■台湾市場での日本映画は…

 問題は台湾市場での日本映画だ。歴代の日本映画の興行収入ランキング1位は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」で6億3490万台湾元(現在のレートで約30億円)を突破。これに2位の「スラムダンク」や3位の「すずめの戸締まり」が続く。だが、4位の「君の名は。」から10位の「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」まで実写映画は1本も入っていない。アニメだけだ。

 過去には台湾で人気の高い山下智久主演の「劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」も公開されていたが、あっけなく上映が終了したとファンの女性は嘆いていた。やはり、映画も韓国映画ほどは見られていないのが現状だ。

 こうした状況に風穴をあけようとしているのが、藤井道人監督の日台合作映画「青春18×2 君へと続く道」だ。台湾で話題を呼んだ紀行エッセーを映像化した作品で、木藤氏も「台湾では先月『青春18×2』が公開され、日本実写映画としては異例の好スタートを切りました。台湾で新たな記録を打ち立てるかもしれません」と映画のヒットに期待を寄せる。

 一方で台湾ではかねてホラー映画が絶大な人気を得ており、公開中の韓国ホラー映画「破墓」も大ヒット上映中だ。そのため今の台湾映画市場で、切ない恋模様を描いた「青春18×2」と韓国ホラー「破墓」が互角の戦いを繰り広げるという奇妙な展開になっている。

(児玉愛子/韓国コラムニスト)

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