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五輪メダル3個 元スピードスケート高木菜那さんの「転機」先輩からかけられた言葉

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月14日 9時26分

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高木菜那さん(提供写真)

高木菜那さん(元スピードスケート選手・解説者・タレント/31歳)

 2018年の平昌五輪では女子チームパシュートで姉妹揃っての金メダル。マススタートでも金獲得という快挙を遂げた元スピードスケート選手の高木菜那さん。ターニングポイントは五輪初出場だったソチ大会につながる、先輩にかけられた言葉だという。

 ◇  ◇  ◇

「考える」というきっかけになった先輩の一言が私の大きなターニングポイントでした。その言葉のおかげで初めて五輪に出られたと思いますから。だから、私が速くなれたり、強くなれたターニングポイントはそこなのかな、と思います。

 そのシーズンはトレーニングを積んでも調子が上がってこなかったんです。体がうまく使えず、いいタイムが出せない状態が続いてました。

 所属している実業団で先輩と同じトレーニングをしているのに、なぜ上にいけないのか自分ではわからなくて。自分のコーチや先輩やお世話になってきた人たちに「何がダメなのか」「どうしたらいいのか」とよく聞いていました。

 返ってくる答えにはいろんなものがあり、そのアドバイスを試してみてもしっくりこなかったりうまくいかなかったりの繰り返し。

 聞いた中の一人の先輩がこう言ってくれたんです。「まずは自分で考えろ」と。

「そして自分で考えたことに取り組んでみなさい」

 簡単そうで難しいことで、できる人、できない人といると思うんです。

結果が出なくて、先輩に2度相談

 それからはいろんな方からいただいたアドバイスをいったん置いておいて、自分はどうしたら速くなるのかを考え始めました。まず、いろんなスケーターのビデオを見て、研究して勉強したことを練習に移してやってみました。

 そういう練習に取り組んでいましたけど、3カ月くらいたってもうまくいかなかったんです。タイムは上がらないし、レース結果にも表れない。自分で選んで自分で行動してみても、すぐに結果に結びつくなんて簡単なことじゃないんですよね。

「今やってることは意味あるのか」と疑問に思いました。選手なら誰でも感じることかもしれません。

 実業団では多くの選手がワールドカップに出ているのに、私は国内戦を回っている状況で、シーズンが終わりに近づく時期には「ビデオで研究したり、自分で考えて練習してきたことは全部ムダなのかな」と不安になりました。

 その先輩にもう一度相談したんです。

「いろいろやってみたけどうまくいかなくて、このままで本当にいいんですかね」

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