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スズキ スイフト 5MTに乗った いまどきマニュアル車の方が燃費イイなんてアリ?(小沢コージ)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月14日 9時26分

写真

新型4代目スイフト(写真)小沢コージ

【小沢コージ クルマは乗らなきゃ語れない】

 スズキ スイフト HYBRID MX 5MT
 (車両価格:¥1,922,800/税込み)

  ◇  ◇  ◇

 今春発売されたスズキの世界戦略コンパクト、新型4代目スイフト。そのノーストロングハイブリッド戦略は先日紹介したばかりだが、さらにシブいネタとして興味深かったのが、最良燃費グレードが5MT車だったことだ。

 最近燃費が良いクルマといえばAT車に決まっている。スーパーカーでもMT車よりも実質ATたるツインクラッチミッション車の方が速いうえに燃費が良かったりするし、そもそもMT車の設定がない場合も多い。今後モーター駆動でギアのいらない電気自動車が増えると、ますますそうなるだろう。

 だが新型スイフトはその常識に反し、最良燃費グレードは中間グレード、ハイブリッドMXの5MT車でWLTCモードでリッター25.4kmを記録する。これはストロングハイブリッドの約1割落ちであり、同グレードのCVT車のリッター24.5kmを凌駕する。

 それもいまどきの6段MTではなく、5段MTで最良燃費を記録するから面白い。そもそもMTはエネルギー伝達効率に優れるが、エンジン回転域を幅広く使うのと、シフトチェンジで空白が生じるのでそこでエネルギーを失う。

 かたや今のAT車やCVT車は元々の欠点だったメカニカルなロスや摩擦が減り、伝達効率が上がっているのと、シフトチェンジを絶え間なく行っているので時間的ロスも少ない。

幅広い回転領域で使っても熱効率が落ちない新エンジン

 では新型スイフトはなぜ、5MTで最良燃費が出るのか? スズキのエンジニアを直撃すると「幅広い回転領域で高い熱効率を発揮するいいエンジンができたから」という。それが新開発の1.2ℓ直3エンジンであり、単純に低い回転数で82ps&108Nmのピークパワー&トルクを発揮するだけじゃない。幅広い回転領域で使っても熱効率が落ちないのだ。

 そこで筆者も先日、スイフト5MTを借り出し、長距離燃費を測ってみて驚いた。最初はエンジン回転上限を1500回転と決め、そこでシフトアップしながら走ったところ、リッター25kmのモード燃費と同等の低燃費を記録した。

 だが次に回転数を2000回転に上げてシフトアップしても、燃費が意外に落ちないのだ。今回は最初からエンジンが暖まっていたこともあって、リッター26km台まで到達した。

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