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歌手・由紀さおりさんの元気の源はチャレンジ 「目標に向って決して諦めないこと」【生きるクスリ】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月17日 9時26分

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由紀さおりさん(C)日刊ゲンダイ

【私が生きるクスリ】

 由紀さおりさん(歌手)

 今年が歌手生活55周年の由紀さおりさんは5月に、新曲「人生は素晴らしい」のお披露目を兼ねたコンサートをパリで行う。大ヒットした「夜明けのスキャット」から数々の名曲を歌い続けてきたが、元気の源はチャレンジし続けることだ。

  ◇  ◇  ◇

 これまで私は一度も諦めたことがなかったんです。いつも目標を設定して、それに向かって突き進んできた。目の前にニンジンをぶら下げられた馬のようにね(笑)。そんな例えをいくつかお話ししたいと思います。

 姉の安田祥子と80年代に始めたのが童謡コンサートです。どんなコンサートでも一度始めたら10年はやろうと決めていました。まだバブルがはじけていなかった頃です。

 当時、応援してくれる方がいて、お正月にはロサンゼルスのリトル・トーキョーに呼んでもらっていました。その前にはホテルで身寄りのない方にターキーを配るクリスマスのドネーションが開かれる。その際、ディナーショーをやってほしいと頼まれ、姉と歌ったわけです。

■カーネギホールで実現した童謡コンサート

 そうしたら「これはカーネギーホールでやった方がいい」と言われたんですね。私は童謡コンサートを10年続けられていたらやろうと思って歌い続け、95年にカーネギーホールでの最初のコンサートが実現しました。2回目は3年後の98年です。

 すると「カーネギーホールで3回やった人はいないから、もう1回やったらどうか」という話になった。だけど、私はむしろワールドツアーをやりたかった。シドニーのオペラハウスで歌いたいと思っていましたから。結局、それも実現し、世界各地を回り、2002年にオペラハウスで最終日を迎えることができました。やると決めたら諦めない。それがカーネギーホール、オペラハウスにつながったと思っています。

針の穴を通すよう人とのつながりで実現したコラボアイテム「1969」

 ピンク・マルティーニとのコラボレーションは偶然が重なったたまものでした。コラボアルバム「1969」がリリースされたのは11年、東日本大震災の年です。スタッフのひとりがYouTubeで「天使のスキャット」のカップリング曲「タ・ヤ・タン」を日本語で歌っているピンク・マルティーニを見つけ、それがきっかけで10年のピンク・マルティーニのビルボードライブ東京のコンサートに飛び入り出演するんですね。

 震災前は新曲を誰に書いていただくか悩んでいた時期です。AKB48全盛の時代ですから秋元康さんに相談した方がいいよと言ってくださる方がいたので、お会いしました。秋元先生に「由紀さんの『夜明けのスキャット』はラジオの時代のヒットだよね、あの時代の歌をもう一度やるのもいいけど、ただやるだけじゃお客さんは来ないよ」と言われてグサッときました。先生が書いてくださることにはなったけど、私の中ではモヤモヤしたものがありました。

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