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中日ドラ1金丸夢斗に圧倒的アドバンテージ!球団には故障持ちでも大成に導くノウハウあり

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月11日 9時26分

中日ドラ1金丸夢斗に圧倒的アドバンテージ!球団には故障持ちでも大成に導くノウハウあり

中日ドラフト1位の金丸夢斗(C)共同通信社

「4球団が競合しただけのことはある」との声も聞かれた。

 昨9日、中日のドラフト1位・金丸夢斗投手(21=関大)が、11日から始まる新人合同自主トレを前に、室内練習場で2位左腕の吉田(西濃運輸)相手にキャッチボール。8日に入寮したばかりで、まだ試運転の段階ながら、力みのないしなやかな腕の振りを披露。大学3年ごろから本格的に投げ始めたカーブが鋭く落ち、吉田が捕り損なう場面も見られた。

 最速154キロを誇る金丸は昨年3月、侍ジャパンに招集されるなど実力は折り紙付きだが、一方で懸念されているのがカラダの問題だ。4年時の昨年5月に腰の骨挫傷を発症。再発を防止するためにリハビリに多くの時間をかけ、2カ月半のノースローを経て、実戦復帰まで4カ月を要した。

 昨秋のドラフトで金丸の指名を回避したパ球団のスカウトは言う。

「ボール自体は素晴らしいのですが、痛めた場所が腰だけに心配です。故障前は大学1年時から主戦として投げ続け、あまりカラダづくりができていなかった。年間を通して投げ続けられるのか、カラダが耐えられるのか疑念が拭いきれなかった面はある。1年目は腰のリハビリと、カラダづくりに重点を置いた方がいいかもしれません」

 1年目からのフル回転はあまり期待できそうにないが、その点、中日には故障やカラダの不安を抱える投手を指名し、大成へ導いてきた「ノウハウ」がある。

 古くは落合英二(現二軍監督、日大4年時に右ひじ骨折も1991年ドラフト1位)、吉見一起(侍ジャパンコーチ、社会人トヨタ時代に右ひじ手術も2005年希望枠)、大野雄大(仏教大4年時に左肩痛も10年ドラフト1位)はその代表例。このオフ、ポスティングでのメジャー移籍を目指す小笠原慎之介(15年1位)も、プロ入り前から左肘にねずみ(遊離軟骨)を抱えていたが、球団はそのことを把握した上で指名。1年目のオフにクリーニング手術を受けたのも想定内といわれている。昨年は、23年ドラフト1位の草加が新人合同自主トレ中に右肘靱帯を故障。トミー・ジョン手術を受けたが、これも大学時代の古傷が原因で、いずれ手術は不可避だったともっぱらだ。

 金丸にとって中日は、広いバンテリンドームが本拠地というアドバンテージに加え、リハビリを焦ったり、過度な重圧を背負うことなく、野球に取り組める環境といえそうだ。

  ◇  ◇  ◇

日刊ゲンダイで毎秋恒例の人気連載「ドラフト家庭の事情」(2024年版)では、中日から金丸をピックアップ。アマ審判として甲子園の土を踏んだ父はどのように金丸と向き合っていたのか。その"家庭の事情”とは。

●関連記事【金丸を知る】…では、それらについて詳しく報じている。

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