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【タイ】セクシー過ぎる腰振りダンスと首相が批判した歌手ー同情集め人気も再上昇

Global News Asia / 2017年6月18日 9時0分

黒ずくめの衣装で現れたラムヤイ・ハイトーンカムさん。(そむちゃい吉田撮影)

 2017年6月18日、プラユット首相に批判された女性歌手に賛否の声が広がり、さらに注目を集める結果となっている。

 プラユット首相が記者会見の席上で、突然声を荒げて「ステージでの踊りがセクシー過ぎる」と批判をしたのは、女性歌手ラムヤイ・ハイトーンカムさん(18才)。また、この発言の直後に軍は官憲をコンサート会場に送り、そのステージを監視するなどした。

 この発言を受けて、テレビなどのタイメディアは、一斉にラムヤイさんに注目。マネージャーと共に出演したトーク番組では、全てはエンターテイメントであり、生活の為であって両親に楽をして欲しいからだと訴えた。またマネージャー氏は、腰振り9回が多過ぎるなら3回に調整しますと、ウィットに富んだ返答で切り返した。

こうしたやり取りにネットでは、

「女性はもっとおしとやかにするべき。」

と言った批判よりもむしろ、擁護するコメントが多い。

「金持ちな女優がスケスケな衣装でいるのはオーケーで、貧乏人は文句ばかり言われる。」
「たかが、エンタメに首相が文句言うな!」
「彼女の腰振りで、政権が倒れるのかもねー。」
「彼女以上にセクシーに踊っているのは、他にいっぱいいるよ。なんで彼女だけ怒られるんだ?」

また、識者の中にも以下のように擁護する声も上がっている。

「これは音楽の一つのジャンルのスタイルで、例えばビヨンセやマドンナと同じようにセクシーさを演じているだけ。彼女だって、オーケストラをバックにビキニじゃ歌わない。ステージを下りれば普通の十代の女の子。こんなことタイ人ならわかってるし、その上で楽しんでいるだけ。あんな形で、上から批判されるのはおかしい。」

 ラムヤイさんは以前にも衣装がセクシー過ぎると非難されたことがあり、本サイトでも2016年2月26日付で掲載した。しかし、最近は過激と言えるほどの衣装も踊りも少なくなっており、こうした経緯を見てきたファンからは多くの同情が集まっている。そのためかラムヤイさんのコンサートは、その後も連日超満員。YouTube閲覧数は、2億5千万に達しようとしている。

 ネットの監視強化や強引な法改正など、集中している強権を背景に首相の発言に戦々恐々なタイ庶民だが、面従腹背という一面も隠し持っているのだ。庶民に対しての締め付けは、いずれ大きな反発を招くことにもなりかねない。
【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】

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