ザ・ノース・フェイスのドーム型シェードでソロキャンプ基地を簡単構築!
&GP / 2021年1月2日 20時0分
ザ・ノース・フェイスのドーム型シェードでソロキャンプ基地を簡単構築!
かつてはソロテント=狭苦しいイメージでしたが、今どきのソロテントは目線あたりが広く、軽量なのにゆったり過ごせて言うことなし…ですが、前室は相変わらずでテーブルや椅子を広げてくつろぐ余裕はありません。
そこでタープを併用するわけですが、ポールがテント入り口に干渉したり張り綱でサイトがごっちゃになったりして、正直、レイアウトを考えるのも面倒くさい!
ソロキャンパーのそんな不満を解決してくれるものはないか、探してみたところ一筋の光明が差し込みました。
ザ・ノース・フェイスのアーチ型シェード「ホームステッドシェイド」(2万7500円)の活用です。
2019年に登場したサンシェードで、本来は同シリーズのテント「ホームステッドルーミー2」(4万700円)の後部グロメットと「ホームステッドシェイド」の後部グロメットを重ねてテントフレームを差し込み、フライシートを大型化したかのようにシェードがテントを覆うというもの。フライなしでも雨の心配がなくなり夏でも涼しくすごせるし、リビングスペースは背が高く、動きやすい。タープ設営よりも簡単といいことずくめなんです。
当然、セット購入がベストなんですが、「ホームステッドシェイド」は単体使用もOK。つまり「ホームステッドルーミー2」と同程度の大きさであれば他ブランドのテントでも似たようなビッグサイズのリビングを作れて、今あるテントが無駄にならないのでは?
さっそく手持ちのMSR「エリクサー2」で試してみました。
*「ホームステッドルーミー2」W223×165×H116cm *「エリクサー2」W213×(インナー127+後室76)×H102cm
■設営テープでひとりでもきれいに設営
「ホームステッドシェイド」の前面はポールと設営テープで誰でもきれいなアーチを作れます。
大きく開いて取り出しやすい収納バッグに入っています。収納サイズはφ13×58cm、重量2.01kg。キャンプ向きのソロテントは概ね2kg以下なのでクルマ利用ならまったく問題ありません。フェス参加など電車移動のキャンプではカートがほしいところです。
左より幕、ポール、ペグ、張り綱。幕を支える極太ペグはあらかじめ本体に取り付けられています。
「エリクサー2」にかぶせて大体の位置決めをしたら、「ホームステッドシェイド」後部の張り綱1本とテープをペグダウン。このとき、後部真ん中の張り綱の位置に注目。テントと「ホームステッドシェイド」のセンターが揃うと美しくなるので、テントの真ん中からまっすぐ伸びるようなイメージで固定します。
ポールを伸ばし、前面のスリーブに差し込みます。ポールには出っ張った節がないのでスルスルっと滑っていきます。
ポールの両端を設営テープのグロメットに差し込んだら、テントの位置とバランスを考えて設営テープを付属ピンペグで固定します。
前方4本の張り綱を極太ペグで固定して完成。我ながら狙い通り、キレイに設営できました。
■端の方まで有効活用
アーチ型のおかげでほどよく視線と風を遮断しつつ、端の方に荷物を置いても取り出しやすくなっています。
テーブルとチェアなどいつもの道具を使ってサイトを作ってみました。
一般的なオープンタープは状況にあわせて形を変えられるのが魅力ですが、両端を低く落とすと端っこに置いた道具箱を開けるたびに少し手前にずらす必要があります。でも、「ホームステッドシェイド」ならほぼ垂直なので道具箱を動かさなくてもそのまま蓋を開けられるんですね。これは便利。
アーチは中央の高さが221cmで前面の幅が411cm。
さすがにチェア(ヘリノックス「チェアツー」)を端の方に置くと座ったときに頭がつきますが、身長170cm台であれば前方の張り綱と張り綱の間あたりに座れば圧迫感なく過ごせるし、リビング内を楽に行き来できます。
「ホームステッドルーミー2」との接続よりも被せ部分を大きくしています。リッジポールが「ホームステッドシェイド」に干渉しますが、大部分がフライとシェードの2重構造になっているのでわずかですが結露しにくくなったような気が。
凛々しい横顔。
奥行きは376cmでテントを入れるとリビングスペースの奥行きは実質150cm程度。ソロ利用なら十分な広さを確保できました。
オープンタープをオガワ張り(専用の幅広テープを使い、メインポールをテントの後ろにたてる方法)にするのもいいけれど、「ホームステッドシェイド」は後ろを3本のペグで固定するため安定感が違います。それに出入り口がポールや張り綱でごちゃごちゃしません。
オープンタープのようなアレンジするおもしろさは半減しますが、雨の日、肌寒い日、日差しが厳しい夏などとにかくサッサと設営を終わらせたいときにスマートに設営完了するので、一度この“ラク”を覚えるとついつい手が伸びる。「ホームステッドシェイド」はそんな悪魔的な魅力もあるプロダクトです。
>> ザ・ノース・フェイス
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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