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先進性と走りの出来が格段にアップ!メルセデス「Cクラス」は“小さなSクラス”だ

&GP / 2021年11月9日 7時0分

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先進性と走りの出来が格段にアップ!メルセデス「Cクラス」は“小さなSクラス”だ

メルセデス・ベンツのミッドサイズセダン「Cクラス」が新型へと生まれ変わった。

エレガントな雰囲気のルックスや先進的なインテリアの仕立ては、旗艦モデル「Sクラス」のそれを想起させるもの。しかも走りの完成度も、ライバルを寄せつけないレベルにある。そんなCクラスの実力を深掘りする。

■新型への進化でずいぶん立派になったCクラス

「なんとも上手いフルモデルチェンジだな」。メルセデス・ベンツの新型Cクラスを見て、まずそう感じた。その理由は、同ブランドの最高峰セダンである「Sクラス」のイメージを巧みに受け継いでいるからにほかならない。新しいCクラスは、ひと足先にフルモデルチェンジしたSクラスの雰囲気を上手に再現しているのだ。

Cクラスは、BMW「3シリーズ」やアウディ「A4」、日本車のレクサス「IS」をライバルとする欧州の“Dセグメント”に属している。そのためラージセダンであるSクラスと比べると、全長が約40cmも短いなどボディサイズやプロポーションはかなり異なる。しかし、ヘッドライトを始めとする顔つきやリアのコンビネーションランプなど、全体の雰囲気はとてもよく似ていて、まるでSクラスのようなオーラをまとっている。きっと誰もが「Cクラスもずいぶん立派になったなぁ」という印象を受けるはずだ。

インテリアもこれまたSクラスっぽい仕立てとなっていて、その結果、先進性においてはライバルを大きくリードすることになった。

メーターパネルは、今やメルセデスのスタンダードとなったバイザーのないタブレットタイプで、CクラスはSクラスなど上級モデルと同じ12.3インチの液晶パネル(「Aクラス」などはひと回り小さい)を搭載する。

そんなインテリアの中で最もSクラスっぽい部分といえば、中央に配置された大型のディスプレイだろう。これまたタブレット端末のようなタッチパネル式の液晶パネルを備えており、そのデザインも最新Sクラスと同じテイストにまとめられている。メルセデス・ベンツの中でこのようなコックピットデザインを採用しているのは、今のところSクラスと新しいCクラスだけである。

そんなSクラス風のコックピットは、インターフェースにおいても画期的だ。中央のディスプレイとその下に1列に並んだスイッチに多くの機能を集約。空調操作もすべてタッチパネルで行うなど物理スイッチが少ないのが特徴で、スッキリとした印象を受ける。

まさに、ミニSクラスといった趣のコックピットデザインだが、細かく見ていくとSクラスとは異なる部分も存在する。例えばセンターディスプレイのサイズは、Sクラスが12.8インチなのに対してCクラスは11.9インチとわずかに小ぶり(とはいえ十分大きいが)で、そのディスプレイをドライバー側へ6度傾けてレイアウトし、視認性や操作性を高めるなど、ドライバーズセダンらしい作り分けも行われている。

■装備内容を知れば知るほどプライスタグにも納得

新型Cクラスは、従来モデルに対して全長が65mm、ホイールベースが25mm伸びている。そのおかげでリアシートのヒザ回りのゆとりは21mm広がっていて、Sクラス級とはいわないまでも、ゆったり座れるスペースを確保している。

日本仕様のグレードは、現状、「アバンギャルド」と呼ばれるスポーティ仕様のみ。装備内容はとても充実していて、シートはもちろんハンドルの調整まで電動で行えるほか、電動開閉式のトランクリッドや360度カメラなども標準装備とまさに至れり尽くせりだ。「価格が高い」という声もある新型Cクラスだが、その装備内容を知れば知るほど、そのプライスタグも納得させられる。

さらにオプションとして「レザーエクスクルーシブパッケージ」や「AMGライン」を用意。実質的な上級仕様となる前者はシート生地が本革となり、後者はスタイリングがスポーティな仕立てとなるほか、18インチタイヤやスポーツサスペンションを組み合わせる。また、双方を同時に組み合わせることも可能だ。

新型Cクラスのパワートレーンは、1.5リッターのガソリンターボエンジンを搭載する「C200」、2リッターのディーゼルターボを積む「C220d」、そして、2リッターガソリンターボをベースとしたプラグインハイブリッドモデルの「C350e」という3タイプがラインナップされている。全車とも4気筒のターボ、かつ、C200、C220dにも小型のモーターを組み合わせてマイルドハイブリッドとしてきた辺りは、昨今のトレンドをしっかり反映している。

ちなみに新型は、セダンとステーションワゴンをラインナップするが、日本上陸時に双方が同時に発表されたのは、Cクラスの歴史において初めてのことだった。

さらに、60km/hまでは後輪が前輪と逆位相に切れて小回り性能を高め、60km/hを超えると後輪が前輪と同位相に切れて走行安定性を高める“リア・アクスルステアリング”や、音声や指紋センサーであらかじめ設定したシートポジションやメーターの表示スタイルなどを呼び出せる生体認証機能、カメラで撮影した前方の実写映像に曲がる場所等を合成して分かりやすく伝える“ARナビ”といった装備も、Cクラスとして初めて搭載されている。

そのほか、状況によって約600m先まで届き、片側130万画素という精密なコントロールで路面に文字やイラストを描くことさえできる(ただし日本の法律では許されていないため、日本仕様ではその機能を使えない)超高性能ヘッドライトなど、Sクラスで採用された先進機能の多くが新型Cクラスに投入されているのが印象的。そういった意味でも新型Cクラスは“小さなSクラス”なのである。

■先代Cクラスから大きく飛躍した走りの完成度

気になる走りはどうだろう? 今回の試乗車は「C200 アバンギャルド」にオプションの「ベーシックパッケージ」(ヘッドアップディスプレイとARナビ)と「AMGライン」、そしてリア・アクスルステアリングを追加した仕様だった。

走りの印象は、なめらかというひと言に尽きる。パワートレーンのフィーリングにハンドリング、そして乗り心地に至るまで、すべての要素にガサツさや濁りといった印象がなく、スムーズでスッキリとしているのだ。

例えば1.5リッターのガソリンターボエンジンは、高回転の明確な盛り上がりや力強いパンチ力こそ感じにくいものの、2000〜3000回転付近のトルク感とアクセル操作に対するレスポンスに優れ、日常的なシーンにおいてはスムーズな加速を味わえる。これは、20.4kgf-mという太いトルクを、タイヤが転がり始めた時から発生するモーターアシストの賜物だろう。

一方、そうしたモーターアシストを前提にエンジンを制御しているからか、走行モードを「スポーツ+」にすると、6000回転を超える辺りまでストレスなくエンジンが回り、ドライバビリティもしっかりと感じられる。

ハンドリングも期待以上の出来栄えだ。まずはハンドル操作に対する車体の反応が素直でリニア。ドライバーの思い通りに動いてくれる感覚がいい。そうした美点は交差点を曲がるレベルでも十分感じとれるが、右へ左へと細かく向きを変える峠道では、さらに鮮明なものとなる。

また、深く曲がり込むコーナーでは、リア・アクスルステアリングの恩恵でライントレース性が高まり、まさにレールの上を走っているかのような、気持ちのいいオン・ザ・レール感を味わえる。リア・アクスルステアリングは最小回転半径を小さくするだけでなく、走行安定性の向上にも効いていることを実感した。

峠道を楽しく走れる新型Cクラスだが、乗り心地もかなりハイレベルだ。高速道路などによくある路面の凹凸や、段差などを越える際の衝撃のいなし方が素晴らしく、快適性が抜群に高いのだ。

このように、新型Cクラスの走りの出来栄えは想像以上だった。ドライバビリティでも快適性でも、先代から大きく飛躍していることを誰もが実感できるだろう。

2014年から約7年間販売された先代Cクラスは、日本でも約10万台が販売された大ヒットモデルだった。そんな先代をはるかに超える完成度を身に着けた新型Cクラスも、それに続く可能性はかなり高い。

<SPECIFICATIONS>
☆C200 セダン アバンギャルド(AMGライン装着車)
ボディサイズ:L4793×W1820×H1446mm
駆動方式:RWD
エンジン:1496cc 直列4気筒 DOHC ターボ+モーター
トランスミッション:9速AT
エンジン最高出力:204馬力/5800〜6100回転
エンジン最大トルク:30.6kgf-m/1800〜4000回転
モーター最高出力:20馬力
モーター最大トルク:20.4kgf-m
価格:686万6000円

>>メルセデス・ベンツ「Cクラス セダン」

文/工藤貴宏

工藤貴宏|自動車専門誌の編集部員として活動後、フリーランスの自動車ライターとして独立。使い勝手やバイヤーズガイドを軸とする新車の紹介・解説を得意とし、『&GP』を始め、幅広いWebメディアや雑誌に寄稿している。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

 

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