100M日本最速JKの次なる目標は…富士市立・小針陽葉が福島千里の日本記録更新で五輪へ
スポーツ報知 / 2025年1月11日 9時34分
昨夏の全国高校総体陸上女子100メートルで優勝した静岡・富士市立の小針陽葉(あきは、3年)が新春インタビューに応じ、新たな“夢”を明かした。昨年は総体だけでなくU20日本選手権、国スポと高校世代の3冠を達成。4月から駿河台大に進学が決まっている日本高校最速娘が、今後は100メートルの日本記録更新(11秒21)と、大学4年時に開催される28年ロス五輪出場を目標に掲げた。
日本期待の女子スプリンターが2025年に新たなステージで飛躍を誓う。昨年、高校世代の女子100メートルで全国タイトルを総なめにした日本高校最速娘の小針が、次のターゲットに定めたのは、日本最速女王の称号だ。
「大学4年の間で、100メートルの日本記録を更新できたら、いいなと思ってます」
4月から駿河台大に進学する。100メートルで2010年に福島千里がマークした11秒21の日本記録更新を目標に挙げた。現在の小針の自己ベストは11秒54。0秒33の差を4年間で埋め、もうひとつ世界の舞台に出ることを目標に掲げる。
「大学4年時の28年ロス夏季五輪には絶対出たい。そこをステップに32年のブリスベン五輪では、世界で戦える選手になりたい」
26歳で迎える豪州のブリスベンで開催される五輪を陸上人生のピークに合わせている。自身の未知なる可能性を探るために、大学では“二刀流”も視野に入れる。基本は100&200のスプリントに軸足を置くが、走り幅跳びにも挑戦するプラン。高校2年の全国総体で100&200とともに「全国3冠」を目指していた種目。高3時には、けがの影響で大会出場は回避したが、体育の授業中にスパイクを履かないまま6メートル近くを跳んだ。競技の中でも「一番好きなのは、走り幅跳び」と常々、公言している。
「100メートルで強くなるのが一番だけど、そこだけにこだわっているわけではない。短距離に行き詰まった時とか、走り幅跳びが、いい息抜きになると思う。助走の練習はスプリントにもつながるし、少し遊び心を持ってやるのも、いいかなって思います」
今年9月には、東京の国立競技場で世界陸上が行われる。大学入学で環境が大きく変わる1年となるため、無理はしたくない、という気持ちも強い。高校2年時に、万全な状態ではないまま全国総体に出場し、悪化させた苦い経験がある。まずは足元を固める。
「大学生活に慣れることが最優先。(世陸選考会の)大会に出られる状態なら出たいし、出られないなら無理はしたくない。それより、今年はインカレでいい成績を収めたいという思いが強い。まず、大学の大会で活躍したい」
大学は寮暮らし。初めて自宅を離れるが、女子大生らしくキャンパスライフも楽しみだという。
「ネイルはやってみたい。スタートラインについて手を置いた時に、ツメがきれいだと、すごくテンションが上がりそう」
大学に入っても、地元・静岡との関わりは変わらないようだ。所属陸協は「静岡」で競技を続けていく。
「国スポは雰囲気が好きだし、静岡代表で参加したい。静岡に恩返ししたいという思いはすごく強い。県選手権とか、県内でやる大会も出たい」
学生でも日本一を目指すヒロイン。県外の大学に行っても「静岡の小針」として陸上競技に向き合っていく。(塩沢 武士)
◆小針 陽葉(こばり・あきは)2006年12月19日、沼津市生まれ。18歳。小1の時、両親が指導する沼津陸上で陸上を始めた。原中3年の時に全国中学選手権100メートルで2位。高2の静岡国際陸上200メートルでは日本高校歴代3位となる23秒52をマークした。好きな食べ物は塩ラーメン。家族は両親と姉、兄、祖母。162センチ。
小針は昨季終盤の東部記録会で小針が100メートル障害と1600メートルリレーに初挑戦した。数回ほど練習して臨んだハードルは14秒25をマーク。昨年6月の東海高校総体6位相当で、全国出場に届くタイムだった。リレーは第一走を担当し、正式タイムはないが、「55秒台」は出ていたという。令和6年度の高校生女子400メートルのランキングトップが56秒89だから、十分、400メートルでも県NO1を狙えた。
専門外の種目出場に対して、西島多香子監督は「ハードルは記録を狙わず気楽に。マイル(1600メートルリレー)は3年生の記念大会」と、笑ったが、本当の狙いは「競技者としての選択肢を増やしてほしいから」だった。小針の可能性を探る機会として記録会での出場を後押しした。「将来、どんな種目に進むかは、陽葉と大学の指導者が決めること。こちらは、大学に送り出すために、やっただけです」。恩師が、大学で活躍する教え子の姿を楽しみにしている。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
桐生祥秀「2025年は全試合1着を狙う」東京世界陸上シーズンへ決意「世界と勝負したい」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年1月5日 18時13分
-
85歳で世界記録 半世紀ぶりに競技再開、マスターズ陸上に出場
毎日新聞 / 2025年1月5日 11時0分
-
「駅伝も凄く好きですが…」 陸上界の18歳新星が描く春の駒大生活、落合晃「世界で勝負したい」
THE ANSWER / 2024年12月20日 5時53分
-
16歳久保凛が東京世界陸上に照準「日の丸を背負って戦う」 陸連アワード新人賞で初々しく登壇
THE ANSWER / 2024年12月19日 19時53分
-
やり投げ五輪女王・北口榛花、まさかの柔道に挑戦 練習に取り入れ「投げてはいない、アハハ!」
THE ANSWER / 2024年12月19日 19時30分
ランキング
-
1「早く信頼されるように」FC東京を率いる松橋力蔵監督、就任の決め手はクラブの熱意「僕の心が動いた」
超ワールドサッカー / 2025年1月10日 22時50分
-
2【卓球】ケガから完全復活を目指す早田ひな 3回戦で敗退も王国が熱視線「まだ回復傾向にあるが…」
東スポWEB / 2025年1月10日 21時3分
-
3埋まらぬ4億円…移籍1か月、出場ゼロで決裂 “大谷元ライバル”に米同情「さっさと払え」
Full-Count / 2025年1月11日 8時33分
-
4巨人1位の同僚を“羨望”も「コツコツと」 育成指名に悔しさ…17歳が決めた「本当の勝負」
Full-Count / 2025年1月11日 7時30分
-
5DeNAが三森を獲得したワケ「数年前からぜひ」 本部長が期待する競争&“勝者のメンタル”
Full-Count / 2025年1月10日 18時52分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください