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実体験から紡ぐ“トラウマ必至”脚本『胸騒ぎ』場面写真公開 北欧の新たな鬼才、クリスチャン・タフドルップ監督とは

クランクイン! / 2024年4月1日 17時0分

映画『胸騒ぎ』場面写真

 デンマークの鬼才クリスチャン・タフドルップ監督によるヒューマンホラー映画『胸騒ぎ』より、新場面写真が解禁。併せて、自身の実体験に着想を得たオリジナル脚本で世界を震撼させ、米ブラムハウス・プロダクションがリメイクを決定した本作を生み出したタフドルップ監督に注目してみよう。

 本作は、世界中を恐怖のどん底に突き落とした北欧デンマーク発の「最狂ヒューマンホラー」。第38回サンダンス映画祭でワールドプレミア上映されるや、大きな話題に。本国デンマークのアカデミー賞のロバート賞では11部門にノミネート。さらに、第41回モリンス・デ・レイ・ホラー映画祭の最優秀映画賞と最優秀映画音楽賞、第26回富川国際ファンタスティック映画祭の最優秀監督賞を受賞するなど、映画祭を席巻した。

 イタリアでの休暇中、デンマーク人夫婦のビャアンとルイーセ、娘のアウネスは、オランダ人夫婦のパトリックとカリン、その息子のアーベルと出会い意気投合する。数週間後、パトリック夫婦からの招待状を受け取ったビャアンは、家族を連れて人里離れた彼らの家を訪ねる。

 ビャアンとルイーセが、パトリック夫婦との再会を喜んだのも束の間、会話のなかで些細な誤解や違和感が生まれていき、それは段々と広がっていく。彼らの「おもてなし」に居心地の悪さと恐怖を覚えるも、その好意をむげにできないビャアンとルイーセ。善良な一家は、週末が終わるまでの辛抱だと自分たちに言い聞かせるが―。徐々に加速していく違和感は、観客を2度と忘れることのできない恐怖のどん底へと引きずり込む。

 メガホンをとったのは、デンマークの新たな鬼才クリスチャン・タフドルップ。映画監督として活躍する一方、これまで俳優・脚本家としても多彩な才能を発揮してきた。俳優としては、北欧の至宝マッツ・ミケルセンが主演したスサンネ・ビア監督作『アフター・ウェディング』(2006)に出演、同作は第79回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートさるなど高い評価を受けた。

 映画監督としては、監督・脚本・主演を務めた短編『The Copier(英題)』(1999)でデビュー。その後も、監督のみならず脚本執筆にもこだわり、ほぼ全ての監督作品で脚本も担当してきた。『Parents(英題)』(2016)では、長編映画デビュー作にして、第34回デンマーク・アカデミー賞監督賞や、デンマーク映画批評家協会賞(ボディル賞)脚本賞ほか数々の賞を受賞。長編2作目となる『A Horrible Woman(英題)』(2017)では独創的な物語設定が高評価を受け、ヨーロッパ全体で20万人以上を動員、国内外の映画賞を獲得した。

 そして、長編3作品目となる『胸騒ぎ』では、実体験に着想を得て脚本を執筆。世界を震撼させる「最狂ヒューマンホラー」を誕生させた。そんな本作に、『M3GAN/ミーガン』や『ゲット・アウト』など数々の大ヒットホラー映画を生み出してきたスタジオ、ブラムハウス・プロダクションズが惚れ込み、日本公開に先駆けてジェームズ・マカヴォイ主演でリメイク版の製作も決定。思わず自分と重ねながら観てしまう唯一無二の物語設定に、リメイク版でプロデューサーを務めるブラムハウスのCEOジェイソン・ブラムも「リメイク版の製作決定」という形で、大きな太鼓判を押している。

 これまで、人間の裏側に潜む「悪」や「恐怖」を浮かび上がらせ、「問題作」と言われながらも映画史に名を刻んできた世界の鬼才監督たち。『ファニーゲーム』での抵抗不可能かつ理不尽な惨劇描写が物議を醸したミヒャエル・ハネケ監督。『フレンチアルプスで起きたこと』などで極限状態で浮かび上がる人間の本性を、ブラックユーモアを交え描いてきたリューベン・オストルンド監督。さらには、『ヘレディタリー 継承』、『ミッドサマー』など呪縛のように抗えない「恐怖」を、ホラー映画の概念を覆す表現で映像化してきたアリ・アスター監督。

 自ら脚本も手掛け、観客の脳裏に爪痕を残すような物語を紡いできたこの鬼才たちと同様に、『胸騒ぎ』のクリスチャン・タフドルップ監督も、本作の着想をイタリアでの休暇中に出会った“ある家族”との実体験をもとに膨らませ、自ら脚本を執筆。半年後にその家族のもとを訪れた当時を振り返り、「自分たちはたくさんのことを我慢する羽目になった。帰路につく頃には、自分を自分で痛めつけていたかのような感覚に襲われた。僕たちはなぜ何もしなかったのか。彼らの不快な言動に“ノー”と言うよりも、我慢するほうが楽だったのはなぜだろう」と、その時に抱いた違和感から本作の根幹となる問いが生まれたことを明かしている。

 そんな鋭い視点で生み出された本作について、海外メディアも「ミヒャエル・ハネケ、リューベン・オストルンド監督の匂いを十二分に感じる」(Los Angeles Times)、「『フレンチアルプスで起きたこと』の風刺と共鳴する」(The Daily Beast)、「『ファニーゲーム』に匹敵する衝撃」(The Film Stage)、「『ミッドサマー』で描かれる“休暇”の恐怖と近い」(Mashable)など、名だたる鬼才になぞらえて絶賛している。

 この度解禁された新場面写真は、すべての物語の始まりである“オランダ人夫婦からの招待状”を手に取る、デンマーク人夫婦の妻ルイーセの姿をとらえたもの。招待メッセージはイタリア旅行で撮影された写真の裏側に書かれていて、笑顔で両家族が写っているにも関わらず、写真からはどこか不穏な雰囲気が漂っている。週末だけのつもりで、再会を約束してしまうビャアン一家に待ち受ける悪夢とは…。監督の実体験から誕生した、類まれなるヒューマンホラー作品に期待が高まる。

 映画『胸騒ぎ』は、5月10日より全国公開。

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