友情とは成長の遅い植物である! 仮面ライダーウィザード。

インフォシーク / 2013年6月11日 17時30分

仮面ライダーウィザードと親友の、友情の原点。誰もが人生において、こんな1枚を持っているのかもしれない。

先日、電車の中で隣にいた、若い女性2人の会話に驚いた。

Aさん「日曜日、じゃあ会おっか」
Bさん「フツーに会いたいよ、語りたいよ」
Aさん「わたし、夜しかダメだけど、いい?」
Bさん「じゃあ、昼か夕方にしよっか?」
Aさん「語っちゃう?」
Bさん「語っちゃう?」
Aさん「オッケー! 晩御飯になっちゃうけど?」
Bさん「じゃ、ランチだね?」
Aさん「語っちゃおうか?」
Bさん「語るしかないね!」
Aさん「じゃあね~! 楽しみ!」
Bさん「じゃあね~!」

…この2人、日曜日は絶対に会えなかったと思う。

「友情」とはなんであろうか?! これは人生においての永遠のテーマでありながら、しかしわざわざ考えるようなことではない自然体の中にあるべきテーマのようにも思う。

そんな「友情」をテーマにしたのが、6月9日に見た仮面ライダーウィザード第39話であった。主人公のウィザードとかつての親友が、過去のわだかまりを超えて友情を再確認する話で、キーワードは「夢」。ここが意外とミソだ。

過去、同じ夢を追いかけていた2人は、しかしウィザードが挫折ののち姿を消したため、信頼関係が途切れていた。親友は突然いなくなったウィザードを許せない。ではウィザードは何をしていたのか? 別に遊んでいたわけではなくて、様々な経緯ののち、魔法使いライダー(現在の仮面ライダーは得意技が魔法)として人の希望になる、という大きな夢に挑戦していたのだ。

ウィザードの今の夢を知り、今でも2人で追いかけていた夢を追い続ける親友は、こう言葉をかける。

「もう一度、あの夢を追いかけないのか?」

ウィザードは答える。

「今を受け入れて前に進む。それが魔法使いとして生きる、オレの道だ」

そこに漂った、認め合う空気。夢を追い続け努力を怠らないで生きてきた親友と、挫折を乗り越え後天的に夢を見つけ、少し強くなったウィザード。

2人の立場はどちらも素晴らしいのである。

今この瞬間、「夢」という言葉に世の中の何割の人が希望を抱き、何割の人が失望を抱くのか? 夢を諦めた者や、夢が見つからないと感じる者の中には、「夢」という言葉自体に嫌悪感を抱く者もけっこういるだろう。

しかしなぜ嫌悪感を抱くのかといえば、それは夢は一度きりだという思い込みや、夢は誰かより大きくなければいけないという虚栄心や、「成功」だ「挫折」だという刷り込まれた価値観からきている面もあるように思うのだ。

40歳のおっさんになって少しわかってきたことは、夢の大きさなんて意外とどうでもいいし、夢を見つけるタイミングだってよくよく考えれば思い立ったときがタイミングで、いつだっていい。(私の大好きなジョージ・フォアマンは45歳にしてボクシングの世界チャンピオンになった!)。夢がもたらす先は成功や挫折という枠だけでは決してなかったし、夢を意識しながら生きていく中で、年齢を重ねて初めてわかってくる「友情」もあることがわかった。

そう、友情は年齢を重ねれば重ねるほど、本当の姿に近づいていく。久しぶりに会っても、自然体の中で全面的に認めあう空気。そこには、以前より質が良くなった友情があるように感じることがある。

逆に十数年ぶりに会ったのに、いきなり人の夢を否定しながら自分の話ばかりする者がいると、その自己愛自己防衛っぷりが残念にもなる。が、それもまたその者と自分との、現時点での友情の本当の姿なのだろう。

今回のウィザードと親友は、夢を軸に時を経て、きっと友情ごっこから本当の友情へと変身を遂げたのだ。「友情とは成長の遅い植物である」。これはキン肉マンの最終回で使われていた言葉である…と書きたいところだが、正確にはアメリカ初代大統領ワシントンの言葉らしい。

まぁどちらにせよ、まったくそのとおりである。人生そのものだ。

…と、ここまで書いてふと思った。夢は大小問わずいつ見つけてもいいものだと考え、友情は年齢を重ねてようやく本当の姿が見えてくるものだと考えると、今、若くして死にたくなるほど悩んでいたとしても、年齢を重ね老いてきたとしても、結果的にはいつでも未来は明るいではないか?!

ここまで言うと、書き過ぎだろうか? 意外と書き過ぎではないように思った。

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ガッケンター
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。

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