【パリ五輪 10/11日の見どころ(最終回)】卓球女子悲願の中国越えに期待。残り2日、レスリング・ブレイキン・ゴルフ・陸上などメダル候補はまだまだ多数
インフォシーク / 2024年8月10日 6時0分
9日にブレイキン女子の湯浅亜実、レスリング男子フリースタイル57キロ級樋口黎、女子57キロ級の桜井つぐみと3人が金メダルを獲得。これで日本が獲得した金メダルは合計16個となり、2004年アテネと並んで海外で開催されたオリンピックでの金メダル獲得数の最多記録となった。
競技は残り2日、金メダルを狙える競技はまだまだ控えている。今回は最終回として残り2日の注目競技を紹介したい。
男子マラソン
10日 15:00~
男子マラソンは日本からは小山直城、赤崎暁、大迫傑の3人が出場する。昨年10月に行われたパリ五輪代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」で優勝の小山、2位の赤崎が代表に内定。3位の大迫はその後の選考レースで設定記録を破る選手が現れなかったため、3枠目に内定した。小山と赤崎は初出場、大迫は6位入賞した東京五輪に続く2回目となる。
パリ五輪のマラソンコースは、パリ市庁舎をスタートし、オペラ座やルーヴル美術館、コンコルド広場、ヴェルサイユ宮殿、エッフェル塔などのパリの歴史的建造物・名所を通過しながらゴールであるナポレオンの墓があるフランス軍事博物館・アンヴァリッドを目指す。風光明媚な美しいコースである一方、高低差156mの起伏が激しい過酷なコースでもある。
参考記事
・ 起伏激しいマラソン難コース、朝は冷涼で空気が乾燥…赤崎暁「しっかりと5キロごとに給水取る」|読売新聞
・ マラソン男子の大迫傑「後悔がないように出し切る」アップダウンの難コース攻略へ…パリ五輪|スポーツ報知
・ 大迫傑「いつもと同じように」前田穂南「応援の力を借りて最後まで」一山麻緒は東京五輪超え目指す マラソン代表会見【パリ五輪】|TBS NEWS DIG Powered by JNN
ゴルフ
10日 16:00~女子最終ラウンド
3ラウンド目を6位でスタートした日本ツアー2年連続年間女王の山下美夢有は、4バーディーノーボギーで通算7アンダーとスコアを伸ばし、トップと2打差の3位タイとメダル圏内で最終ラウンドを迎える。今年の全米女子オープン覇者・笹生優花は42位。
この日の山下は得意のショットが安定し、かつ15番ホールでは7mを決めるなどパットも好調だった。東京五輪で稲見萌寧が獲得した銀メダルに続き、日本勢として2大会連続メダルに期待がかかる。
参考記事
・ 【女子ゴルフ】山下美夢有は首位と2打差の-7で3位タイ 運命の最終日へ|日テレNEWS NNN
・ 【ゴルフ】山下美夢有 メダル圏3位タイ浮上「最後は1打でも伸ばせるように頑張りたい」|東スポWEB
・ 山下美夢有は68で3位 日本勢2大会連続メダルかけ最終日へ「1打でも伸ばせるように」女子ゴルフ第3R…パリ五輪|スポーツ報知
スポーツクライミング
10日 17:15~女子複合決勝
準決勝を4位で通過した森秋彩がメダルを目指す。森は前半のボルダーでは11位と出遅れるも得意のリードでは最後のトップホールドに触れるところまでいき、完登寸前となる圧巻の登りを見せて一気に順位を上げた。
決勝ではどんな登りを見せてくれるのか楽しみだ。
参考記事
・ クライミング森秋彩が全体4位で決勝へ ! 東京銀・野中生萌は惜しくも敗退、女子複合準決勝リード【パリ五輪】|TBS NEWS DIG Powered by JNN
・ 【スポーツクライミング】東京五輪銀の野中生萌が敗退「野中さんマジか…」 森秋彩は決勝進出|東スポWEB
・ 「緊張したけど歓声にノって楽しんだ」決勝進出を決めたクライミング・森秋彩 決勝は“もっとハードで面白い”と期待|日テレNEWS NNN
卓球
10日 22:00~女子団体決勝
中国vs日本
ロンドン五輪では銀、リオ五輪では銅、そして前回の東京五輪での銀に続き、4大会連続となるメダルを確定させた卓球女子日本。準決勝のドイツ戦に3-1で勝利し、決勝の相手は宿敵・中国。世界ランク1位の中国はここまで五輪4連覇中だが2月の世界選手権での団体戦決勝では同じメンバーで挑み2-3と僅差の勝負となった。これまで何度もはね返された高い壁を、今度こそ破り悲願の金メダルを手にすることはできるか。
参考記事
・ 【卓球】女子団体決勝は2大会連続で日本vs中国 初の金メダルへ頂上決戦|日テレNEWS NNN
・ 石川佳純さん 五輪卓球女子団体決勝、中国戦のポイントは「ダブルス、まずこれを勝って流れに乗って」|スポニチアネックス
・ 【卓球】平野美宇が女王・中国撃破に意欲「ここからが本番という気持ちで戦いたい」|東スポWEB
ブレイキン
10日 23:00~男子1次リーグ
今大会から初採用となったブレイキン、女子の方がAMIこと湯浅亜実が金メダルに輝き初代女王の座についた。女子に続いてアベック金となるか。
ダンサー名「SHIGEKIX」こと半井重幸は16歳でユースオリンピックで銅メダルを獲得を皮切りに全日本選手権3連覇するなど、日本を代表するBボーイ。パリ五輪の開会式では日本代表の旗手も務めた。回転技などの高い技術と表現力、音楽性に加えてスタミナも持ち合わせ、トータルバランスが高いレベルで揃っており「ブレイキン版大谷翔平」の声も。金メダルの最有力候補の一人でもある。
ダンサー名「HIRO10」ことこと大能寛飛も多くの国際大会で優勝しており、昨年はブレイクダンス世界最高峰の大会「FreeStyle Session World Final」で日本人として5人目となる優勝を果たすなど、その実力は世界トップクラスだ。
両者ともその実力は金メダルにふさわしい実力の持ち主、揃ってメダルの快挙も夢ではない。
参考記事
・ 新競技ブレイキン、AMIが初代女王!「あんまり実感なくて」 男女で優勝候補の日本勢、アベックVの快挙へ…パリ五輪|スポーツ報知
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陸上
11日 2:00~男子走り高跳び決勝
11日 2:30~女子やり投げ決勝
走り高跳びの赤松諒一は予選で今季自己ベストを上回るジャンプを見せ、2m27をクリア。5位で決勝進出を決めた。日本勢の決勝進出は前回東京大会の戸邉直人に続き2大会連続だが、入賞となると1936年ベルリン大会(矢田喜美雄の5位)までさかのぼる。88年ぶりの快挙なるか。
参考記事
・ 走高跳・赤松諒一が5位で決勝進出「楽しく跳ぶことができた」88年ベルリン大会以来の入賞へ【パリ五輪・陸上】|TBS NEWS DIG Powered by JNN
陸上競技女子フィールド種目で日本勢として初のメダルを目指す北口榛花。昨年の世界選手権では五輪を含めた世界大会でのトラック&フィールド種目で日本女子として初の金メダルを獲得し、現在世界ランキング1位。予選は1投目で62m58を投げ通過した。
1投目で決めたとはいえ予選順位は7位、ライバルは多いが持ち前の驚異的な集中力で金メダルを獲得し、歴史を変えることはできるか。
参考記事
・ 世界陸上金メダリストの北口が予選を1投で通過 他のメダル候補選手たちとの対戦成績は?【パリ五輪陸上競技7日目】|TBS NEWS DIG Powered by JNN
・ やり投げ北口榛花 東京五輪から格段に上がったメダルへの期待…専門家が語る「ここぞの集中力」|日刊ゲンダイDIGITAL
・ 頂点目指し、大舞台に=決勝、11日未明―女子やり投げ・北口選手〔五輪〕|時事通信
レスリング
10日 18:30~男子フリースタイル65キロ級1回戦
10日 18:30~女子76キロ級1回戦
11日 4:15~女子62キロ級決勝
11日 2:55~男子フリースタイル74キロ級決勝
12日 19:25~男子フリースタイル65キロ級決勝
12日 20:45~女子76キロ級決勝
男子フリー57キロ級・樋口黎、女子57キロ級・桜井つぐみと金2つを追加し、また男子男子フリー74キロ級高谷大地、女子62キロ級元木咲良も決勝進出で銀メダル以上が確定。現状で金5、銅2、銀以上2と9つのメダルを獲得している日本レスリング、トリを飾る男子フリー65キロ級清岡幸大郎、女子76キロ級鏡優翔にも期待がかかる。
高谷大地は初戦となる2回戦、そして準々決勝を10-0のテクニカルスペリオリティーで勝ち、準決勝では世界ランク1位のカイル ダグラス・デイクを20対12で破り、決勝に進出した。相手の堅い守りにてこずりながらも果敢な攻めで圧勝した。3大会連続で五輪に出場した兄・惣亮の練習パートナー兼トレーナーとして献身的に尽くしてきた弟が、兄越えとなるメダルを確定させた。
決勝も「男は攻めてなんぼでしょ」と攻めのレスリングでタックルを狙い続け、金を目指す。
参考記事
・ レスリング高谷大地、準決勝の勝因は「観客に背中を押してもらえた」激闘を制してメダル確定…パリ五輪|スポーツ報知
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元木咲良は初戦をフォール勝ち、準々決勝は10点差をつけるテクニカルスペリオリティー勝ちで勝利。準決勝はノルウェーのグレースヤコブ・ブレン相手に先制され追いつくもその後5点差をつけられる大ピンチ。しかし終盤に起死回生の反り投げからフォール勝ちで決勝進出を決めた。
「たまたまひっくり返って、たまたまフォールできただけ」と控えめな元木だが、「今日やって何も怖いものはないなと思った」と吹っ切れた。女子の出場選手の中では唯一、世界王者経験のない元木だが、王者の座手にするチャンスだ。
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女子76キロ級鏡優翔(ゆうか)は昨年、世界選手権で優勝、最重量級としては03年の浜口京子以来、20年ぶりの世界一となった。浜口はオリンピックではアテネと北京の銅メダルが最高。鏡は日本女子として初の重量級での金メダルを狙う。
参考記事
・ 須崎、桜井、鏡が世界一 レスリング女子、パリへ弾み|共同通信
・ ネルソンズ青山フォール勝ちと女子レスリング76キロ級鏡優翔の意外な出会い|日刊スポーツ
・ ガチレスリング芸人「ネルソンズ」が日本代表にエール 女子76キロ級“鏡”に映る金の輝き|スポニチアネックス
女子マラソン
11日 15:00~
最終日となる11日にはまず午前中に女子マラソンがスタートする。日本からは鈴木優花、一山麻緒、前田穂南(ほなみ)の3人が出場する。
鈴木優花はオリンピック代表選考試合のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で優勝。鈴木はこれが初のオリンピック出場となる。22年3月に初マラソンに挑み、学生新記録でMGC出場権を獲得。マラソン3回目となるMGCでオリンピック代表の座をつかみ取った超新星だ。
MGC2位の一山麻緒は東京五輪にも出場し8位入賞。オリンピックの女子マラソンで入賞したのは日本人として17年ぶりのことだった。今回はこの成績以上の結果を目指す。ちなみに夫は日本記録保持者の鈴木健吾。
前田穂南は今年1月の大阪国際女子マラソンで2時間18分59秒の日本新記録をマーク。これは野口みずきが2005年にマークした2時間19分12秒を19年ぶりに更新する記録だった。レース後はアメリカ合宿を行い、パリの起伏のあるコースを意識した練習を行った。前回の東京五輪は33位と不本意な成績。今回は完全燃焼したい。
参考記事
・ 鈴木優花「晴れやかな気持ち」 MGCから一夜明け|共同通信
・ 前田穂南、アップダウン攻略して「自分の最大限を」 アルバカーキ合宿を経て臨む2度目五輪|スポニチアネックス
・ 【JMCシリーズ 大阪国際女子マラソン】 前田穂南が19年ぶりに日本記録を更新!|PR TIMES
・ 「五輪史上最難関」と呼ばれるパリのマラソンコース全容は? 市民ランナーの記者が走ってみると…、最大の鍵は過酷なアップダウン攻略|47NEWS
その他の主な競技のスケジュールは以下の通り。
11日 0:00~サッカー女子決勝
11日 4:00~バスケット男子ボール決勝
11日 20:00~バレーボール女子決勝
11日 20:30~ハンドボール男子決勝
11日 21:00~水球男子決勝
11日 22:30~バスケットボール女子決勝
12日 4:00~閉会式
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