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就活生、ピンチをチャンスに変える実践 ~前例がないことこそチャンス/増沢 隆太

INSIGHT NOW! / 2020年4月6日 9時53分

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増沢 隆太 / 株式会社RMロンドンパートナーズ

・一旦、落ち着こう
個人キャリア面談は通常より大幅に増え、私の相談コマも枠を増設してもさばききれないほど学生が集まっています。前例がない事態であり、困るのはもちろんでしょう。しかし就活は瞬間で終わるものではなく、数週間から数ヶ月かかる長期戦。一旦落ち着きましょう。

就活や入試といったイベントが重要なのは当然です。キャリア心理学では人生に大きな影響を与えるもの、「キャリアイベント」と呼び、ちゃんと学問的にも認識されているものです。つまり今あせってパニクるのは当然なのです。

ただ、長期戦ですから、あせって事態が改善されることはありません。非常事態で最初に犠牲になるのはあせって理不尽な行動をする者と、パニック映画で決まっています。テロリストに捕まってわめき出したり、最初に犠牲者になるタイプです。今、「あなた一人だけが不利になることは『絶対に』ない」と断言できます。就活など社会的な活動全体が非常時なのです。全員が同じ環境なら有利不利はありません。

・「ピンチをチャンス」って、具体的には?
ビジネス雑誌などで無責任にそんなこと言ってる記事がよくあります。誰だってチャンスに変えられるもんなら変えたいですよ。でも言うは易し。実際どうしたらチャンスになんてできるのでしょう?

「前例がない」ことこそチャンスなんです。過去の就活成功事例をそのままなぞろうとしてできなくて、失敗したと思っている学生はいませんか?しかし「成功パターンをなぞれば良い」と勘違いする学生は毎年いて、毎年失敗しています。私の、リーマンショックで就職「超」氷河期が始まる前から今まで15年就活指導やってきた経験からいえます。

しかし「前例が通用しない」ってことは、前例を踏まなくて良いってことです、成功パターンをなぞれなくて悩んでいる人。過去のESや面接の勝ちパターン通りにできないことがマイナスにならない可能性出てきてますよ。合同説明会無しでいきなりWeb面接なて、絶対去年までの就活学生はやってません。コロナ問題が起きるまで、きわめて限定的だったWeb面接やオンライン会社説明は今年が元年といえるほど一気に伸長しました。

・Web面接っていうチャンス
面接を勘違いしている学生の多くに、面接を口頭試験だと思い込む病があります。私が日頃指導している理系大学院生の多くには、しゃべりに自信がないという学生がいますが、そんな学生に限ってESの内容を丸暗記しようとして、できずに勝手に轟沈してしまうのです。

面接の基本素材としてESは確かに重要ですが、面接はESの暗記テストではありません。ただでさえ緊張する面接。記憶をたどることが難しいのはプロの人事ならわかっています。Web面接はPCのカメラでやると思いますが、その際、PCカメラから映らないようなところにESのプリントアウトを置いておいてはどうですか?

繰り返しますが、ESの通りに話せたかどうかは採否と関係ありません。しかし話すきっかけとしてESをチラ見でもできるなら、先輩やネットの丸パクリでもしていない限り、そのエピソードを話す上で役立つでしょう。きっかけなんだからカンペではありません。カンニングなどと考えるのは、学校の試験と就職というビジネスの根本的違いを認識できていない人の感覚です。

就活時期になると登場する「ナゾのビジネスマナー」。ドアを何回ノックするとか、どーでも良い情報に踊らされる学生は気の毒ですが、ホテルやデパート、接客販売にでも勤めない限り、社会人でもちゃんとしたマナーなど知りません。必要ないからです。特に理系学生なら、そんな優先順位の低い情報に踊らされず、自分の勉強を通じてできる会社への貢献を語れることが最も重要です。

就活で基本となる重要事項に忠実に、どーでも良い些細な就活マナーなどに踊らされることなく、本質を通じて就活を進められることは確実にチャンスです。この時期に就活で悩んでいる人の多くに、基本から外れていることがあります。自分の今の状況を見つめ直し、戦略的就活を展開する基本に立ち返ることができれば、今の環境は決してマイナスにならないことでしょう。

繰り返します。「あなた一人だけが不利になる」ことは絶対ありません。もう一息、がんばりましょう!

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