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【地方創生のススメ】長屋群を再生して“村”をつくる!/小槻 博文

INSIGHT NOW! / 2015年3月9日 17時36分

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小槻博文 / 合同会社RegionWire

愛知県津島市の300坪を超える広大な敷地内にある築80年の長屋群を再生して、一つの“村”をつくる「空村」プロジェクトがいよいよ2015年春から始動する。

地域活性情報サイト「地方創生のススメ」 http://www.regionwire.com/
.===長屋群を再生して"村"をつくる===愛知県津島市の300坪を超える広大な敷地内にある築80年の長屋群を再生して、一つの"村"をつくる「空村」プロジェクトがいよいよ2015年春から始動する。対象エリアには長屋が計15戸広がっているほか、集会場や更地などの共有スペースがあり、同プロジェクトではこの長屋を住居としてはもちろんのこと、アトリエとして使いたいクリエイターだったり、飲食業を始めたい人だったりなど、空きスペースを利用して新しいことに挑戦したい人たちを集めることで、活気あるコミュニティにしていく計画だ。そして同プロジェクトを推進するのはNPO法人芸術家の村。同物件のオーナーから「実家の物件を相続することになったが、既に東京に出てきているので扱いに困っている」と相談を持ち込まれたのがそもそもの始まりだった。そこで2014年秋に視察のため現地へ赴いたが、そのときのことを「長屋は昭和の映画のなかで観たような建物であり、共用スペースも随所にあり、歩いているとこの地で地域のコミュニティを形成しながら生活していた人たちの風景が目に浮かんでくるようでした」と理事長の柚木理雄さんは昨日のことのように語る。また約20年空き家だったにも関わらず、内装は意外と綺麗でそのままでも住めそうな状態だった。そこで「これならば何とか出来るのではないか」と正式に受諾し、「空村」プロジェクトとして再生させることが決まった。===地域そして全国各地の活性化に役立つプロジェクトにすべく===こうして2014年秋から事業構想の策定が進められてきたが、いよいよ2015年春から本格的にプロジェクトが動き出す。まずは4月から「空村」へ移住するアーティスト夫妻が住む空き家をDIYでリノベーションして、そしてその空間をモデルルームとすることで、初年度の2015年は10組程度の入居を見込む。そしてある程度入居者が決まったら、次の段階では地域コミュニティや自治体と連携しながら、「空村」内だけでなく周辺地域の活性化にも積極的に取り組んでいきたいと考えている。その一つとして、現在津島市内には宿泊施設がないが、名古屋からも至近距離であることからゲストハウスをつくり、そして空村の取り組みを海外へ発信することで、外国人観光客を誘致することを計画している。またその過程で蓄積したノウハウをオープンにすることで、全国各地の空き家再生に役立ててもらうほか、入居者の中から他の地域に飛び出して「空村」での経験を発揮してもらうような人材も現れてくれればと考えているそうだ。「ノウハウを囲い込んで他の地域でも同様の展開を図っていくのも一つのやり方ですが、それではあまり広がりが出せません。また私たちのような団体はスケールを求めるのではなく、着実に成功事例をつくることのほうが重要だと考えます。したがってまずはプロジェクトを着実に推進していくこと、そしてそこで得られたノウハウや経験をオープン化していくこと、それが私たちの役割だと思っています。」(NPO法人芸術家の村 理事長 柚木理雄さん)いよいよ実行フェーズに入る「空村」プロジェクト。このプロジェクトが成功し、そして同プロジェクトのノウハウを受け継いだ新たなプロジェクトが全国各地で次々に産まれることを期待したい。

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